したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

新・鉄道綜合スレ

3105チバQ:2020/05/31(日) 15:22:56
糸魚川―黒部宇奈月温泉間

糸魚川(新潟県)―黒部宇奈月温泉(富山県)間は、在来線だと糸魚川からえちごトキめき鉄道・あいの風とやま鉄道で魚津まで1220円、同駅に隣接する新魚津から富山地方鉄道に乗り換え、黒部宇奈月温泉駅に隣接する新黒部まで530円、合計1750円だ。

これが新幹線だと乗車券680円、特急料金880円の合計1560円で済んでしまい、190円安いうえに約1時間も速い。これも前述の飯山―上越妙高間と同様、在来線の場合は運賃が割高な三セクと私鉄を経由するためだ。

一見「おトク」に見えるものの…
■在来線は三セク化で割高に、盛岡―新青森間

盛岡―新青森間はなんと178.4kmもの長距離にもかかわらず、在来線の普通列車を利用するほうが新幹線よりも高くついてしまうという衝撃的な区間である。

東京から約180kmといえば新白河(福島県)、上田(長野県)、静岡くらいの距離である。これで在来線より新幹線のほうが安いということは、北東北では実質追加料金なしで新幹線に乗れるようなものだ!

……と言うと一見おトクな感じに見えるのだが、これは新幹線開業時に並行在来線をJRから分離し、地元自治体出資の三セク鉄道に転換して運賃が大幅に値上げされてしまった結果であり、地元民にとっては何とも面白くない話なのである。それに加えて新幹線のほうが直線的なルートで距離が短い点も重なっている。

盛岡―新青森間は、盛岡から途中の目時(青森県)までの82.0kmがいわて銀河鉄道で2420円、目時から青森までの121.9kmは青い森鉄道で3170円、青森から新青森までの3.9kmはJRで190円、合計5780円となる。もし全区間がJRなら207.8kmで3740円であり、並行在来線分離によって約2000円も高くなっている。


盛岡―新青森間は、並行在来線の運賃が高いため新幹線利用よりも高くなる。全線がJRの運賃なら新幹線より安い(筆者作図を基に編集部作成)
これに対して東北新幹線は乗車券3080円、座席未指定の空席を利用できる特定特急券2640円の合計5720円。なんと60円安いうえに所要時間も約3時間短縮される! おトクなような、なんだか騙されたような……。新幹線開業の裏で素直に喜べない並行在来線問題の闇である。

ちなみに盛岡―青森間で比べると在来線5590円、新幹線6050円。差額460円だが、所要時間は約2時間45分もの短縮が可能だ。

■七戸十和田―新青森間

七戸十和田(青森県)―新青森間は在来線で直行できず、バス利用になる。七戸十和田から新青森までは十和田観光電鉄バスで2100円だ。

一方、東北新幹線だと乗車券860円、特定特急券880円の合計1740円。360円安く、約45分速い。七戸十和田―青森間もバス1810円、新幹線1740円と、新幹線の方が70円安い。

並行在来線問題を考えるきっかけに
■番外編:小浜―京都間

最後に、将来的に新幹線が開業すれば在来線より新幹線のほうが大幅に安くなりそうな区間を紹介する。北陸新幹線の小浜(福井県)―京都間だ。この区間は湖西線と小浜線経由で143.6km、JR運賃で2640円となる。第三セクターへ転換されればもっと高くなるかもしれない。

一方、新幹線はだいたい55kmくらいの距離になるとみられ、この距離なら開業までに消費税が上がったり廃止になったりしない限り乗車券は990円になると考えられる。これに特急料金870円を加えても1860円となり、在来線より780円も安いうえに、所要時間はおそらく約2時間40分もの短縮になるだろう。在来線が三セク化されれば、差は1000円程度に開くかもしれない。

いかがだったであろうか。今回は新幹線を使ったほうが在来線より安くておトクな区間を紹介したが、運賃・料金について考えることは、同時に並行在来線問題について考えるきっかけにもなる。今、佐賀県が主に並行在来線問題を理由に長崎新幹線(九州新幹線西九州ルート)フル規格の整備を頑なに拒否しているのもわからなくもないとも思えるのではないか。一方でこのまま折れなければ、長崎県が見込みどおりの投資効果が得られなくなるとして、佐賀県に対して訴訟を起こしてもおかしくないぐらいの案件だとも筆者は思うのだが、やはり佐賀県からしたら厳しいところである。さて、皆さんはどう思われるだろうか。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板