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新・鉄道綜合スレ

3021チバQ:2020/03/13(金) 17:17:18
■長万部だけの新幹線駅ではない

 長い道のりの中で、町は2006年に駅周辺整備構想を、2016年に「新幹線を核としたまちづくり実行計画」を策定し、2017年には「新幹線駅周辺整備計画」をまとめた。さらに、産業・経済団体の代表や高校生などが構成する「長万部まちづくり推進会議」が2018年3月、「長万部まちづくりアクションプラン」をつくり、地域連携に主眼を置く三十数項目の施策を提言した。

 長万部駅は新幹線と在来線の乗り換えのほか、新幹線の速達タイプと各駅停車タイプの乗り換えを想定している。このため、新函館北斗より北の新幹線駅で唯一、ホーム2面に線路が4線と一回り大きな構造となる。


 当初は地平駅になる構想だったが、函館本線が既に町を東西に二分していることから、地元は新幹線駅の高架化を要望した。これに応え、鉄道・運輸機構は2017年6月、駅の前後2.8kmの区間を高架化すると公表した。駅前や役場前には高架化を求めたり、高架化決定を歓迎する看板が立ち、地元の思いの強さをうかがわせる。

 アクションプランは、現時点で駅勢圏と考えられる日本海側の今金町、せたな町、北側の島牧村、寿都町、蘭越町、そして黒松内町、豊浦町の意見も参考に作成したといい、作業の過程で「新幹線駅は長万部だけのものではない」という感覚が浸透していったようだ。
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 この間、交流が深かった3町の町長の間で「はしっこ同盟」の構想が生まれ、2年ほどかけて調印にこぎ着けたという。

 調印後、活動は職員相互の行き来と交流会からスタートし、2019年6〜7月に開かれた「いちご豚肉まつり」(豊浦町)、「おしゃまんべ毛がにまつり」、「黒松内ビーフ天国」には、それぞれ「はしっこ同盟」としてブースを出店した。3町合同の「ふるさと納税」返礼品も開発した。各町とも広報誌に「はしっこ同盟」の情報コーナーを設け、住民団体同士の交流と親睦も進んでいるという。
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 「旅行者には行政区域は関係ない」「移住も3町のどこかに移り住んでもらえれば。圏域として人が増えればいい」「移住までは無理でも『経済的に住んでもらう』形もある」「力を合わせて地元にお金が落ちる仕組みをつくりたい」――。示唆に富んだ言葉が、加藤課長や岸上課長からこぼれ出る。

新幹線の建設・開業地域では、圏域のハブに徹して大きな成果を挙げた道南・木古内町のような地域もある(2017年2月7日記事「『道の駅』来場55万人! 新幹線で変わる木古内」参照)。一方で、市町村の境や心の垣根を越えられず、恩恵を取り逃がしているとみられる地域も目につく。
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 さまざまな事例を教訓に、長万部町は近隣2町と新たな地域づくりへ踏み出した。「同盟」関連の予算は補助金に頼らず、3町それぞれが自前でまかなう。もともと、「平成の大合併」の際には長万部町と黒松内町の合併構想があり、合併協議会の設立にまで至った。結局、この構想は実現しなかったが、心理的な距離は近い。現在は、同盟が1つの自治体のように機能するイメージ、あるいは広域連合に近い姿がベースにあるという。


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