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新・鉄道綜合スレ

2752チバQ:2019/08/27(火) 11:14:41
■山陽新幹線の岡山駅をしのぐ感覚

 資材を吊り上げるクレーンはアームが天を突くように長い。ただでさえ7階分の高さがあるうえ、幅も2面4線分あるため、その全体に荷を運び届けるとなれば、おのずと長い腕が必要なのである。そのクレーンが何台も並ぶ姿は壮観だ。

 敦賀駅工事は北陸新幹線各駅の中でもとりわけ規模が大きく、説明役の建設会社担当者が語ったところ、「地上の山陽本線を、瀬戸大橋線が越えるまたその上に建設された山陽新幹線岡山駅をしのぐ感覚」と言う。まさにビッグプロジェクトであったようだ。

 高架橋は、この敦賀駅からさらに南へ向けて下り、敦賀駅から1kmほどの地点より先に敦賀車両基地が設けられる。北陸本線が米原に向かう進行左側に広大な敷地が整地中である。仕業検査線2線、融雪線1線、着発収容線7線などが設置され、構内の全長約1.5km、敷地面積は約9ヘクタールとなる予定である。

 ちなみに県庁所在地の福井駅は、現・北陸本線とえちぜん鉄道の両高架に挟まれて島式1面2線という、新幹線駅には珍しいコンパクトな設計になった。福井駅はそうした構造ゆえコンコースのスペースを十分に確保するため、高架下から張り出し部分を設けることになっている。

 次に、敦賀駅の現場から車を走らせ、新北陸トンネルの工区へと向かう。北陸本線は国道8号に続いて北陸自動車道をくぐり、北陸トンネルに入る。木ノ芽峠を山越えする国道476号も北陸トンネル坑口を見ながら山間へと分け入る。その付近に、北陸新幹線においては新北陸トンネルより敦賀方に位置する短い深山トンネルがある。

 深山トンネルの海側には中池見湿地という小さな泥炭層湿地の1画があり、実はそこはラムサール条約に登録される貴重な生態系を揺籃する土地であった。折しも北陸新幹線金沢―敦賀間が工事実施計画申請から認可、着手が進む同時期に条約に登録されることとなり、新幹線通過計画のうえでも配慮することとなった。

 結果、2015年5月に深山トンネル付近の区間を東へ150m程度、また水脈を遮断しないために上方へも20m程度ずらすルート変更を行った。このためトンネルを抜けたところから敦賀駅高架橋に向かう間の勾配も、当初7‰(パーミナル)の予定が26‰となった。

 深山トンネルの反対側へ回ると、北陸自動車道は上下線が大きく分かれて木ノ芽峠に入る。そこが北陸新幹線新北陸トンネルの敦賀側坑口の場所であり、新幹線は高速上り線の上を横切って両トンネル間を結ぶべく、橋脚が立ち並んでいた。ただし、訪問時点では両トンネルとも坑口は開いていなかった。

■新北陸トンネルは来春貫通予定

 谷間の国道を跨ぐ北陸道のさらに上を新幹線が通る構造上、高すぎてトンネル掘削のベースとなる作業台を架設できない。そのため深山トンネルは敦賀側坑口から掘っており、新北陸トンネルは端部の工区であるにもかかわらずさらに山中へわずかばかり進んだ地点に斜坑を設け、中間部から掘り進めている。したがって、坑口となる地点は切土をコンクリートで固めるなど貫通させる準備が整えられているが、口は開いていない。

 山中の工事道路をたどり、そのまま車で斜坑に入り坂路を上がる。すると本坑に達する。北陸新幹線では飯山トンネル(飯山―上越妙高間、2万2251m)に次ぐ長さの新北陸トンネル1万9760mは、敦賀市側3工区、南越前町側3工区に分けて施工されている。それらの工区境を中心に計4カ所が、訪問時点でまだ未貫通の状態と説明された。

 敦賀側坑口は約10mを残すのみで、7月末には貫通する。南越方2工区の間、およびトンネル内で頂上となる行政境部分も1〜2カ月で抜けるであろう。残るは敦賀方2番目の工区から3番目の工区に向けた約900mで来春あたりを予定、それをもって新北陸トンネルはすべて貫通することになる。


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