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新・鉄道綜合スレ

270チバQ:2015/12/06(日) 12:56:38
新幹線は沿線の歴史的なつながりを結び直した。古くから交流のある新潟県上越市までは車で1時間ほどの距離だが、飯山駅と上越妙高駅は「はくたか」で1駅、わずか10分の近さになった。上越市側では、飯山市側との連携を強めたいという声も聞かれた。


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長野駅に停車する北陸新幹線。飯山駅からは「はくたか」で11分だ(撮影:尾形文繋)
一方、長野駅までは「はくたか」で11分、飯山線経由でも50分前後だ。

飯山駅を長野駅と連携させ、例えば往路は飯山線、帰路は新幹線を使う想定で、長野市と飯山市の人々が飯山駅を舞台に「雪国の暮らしと健康、幸福」といったテーマで語り、交流し合う環境がつくれれば、よく見かける観光イベントよりも大きな意義と効果をもたらすだろう。

さらには、雪深い田園地域ならではの視点を活かし、「人口減少に立ち向かう地域拠点としての駅」といった活用法は考えられないか……。そんな思いがわいて湧いてきた。このような着想は、駅をどんどん飛ばして北陸路を駆け抜ける「かがやき」の車窓からは得られないに違いない。

「かがやき」が停まらない駅の悩み

この秋の北陸調査では、開業以降のさまざまな変化を感じ取ることができた。「独り勝ち」と言われた金沢市では、押し寄せる観光客が地元の暮らしを圧迫しているとの情報も耳にした。全国規模の会議や学術大会が集中したため、ホテル代が高騰したり、宿泊施設を確保できなかった旅客が隣県・富山の高岡市や富山市への宿泊を余儀なくされたりといった状況も見聞した。

他方、「かがやき」が停車しない駅を抱え、地元自治体の模索が続く現場をいくつか見ることもできた。

上越妙高駅の郊外立地で都市機能分散に悩む上越市では10月末、日本都市学会が「新幹線を活かしたまちづくり」をテーマにシンポジウムを開催した。筆者はパネリストを務めるとともに、市内の城下町・越後高田などを視察する機会に恵まれた。昭和以前の香り濃い街並みや高田城、上杉謙信ゆかりの春日山城、長く越後の中心地だった直江津などの空気を、新幹線駅とつなげられないか……と、もどかしさも募った。

上越市は、整備新幹線の開業自治体では例のない、地元全域の住民を対象にしたアンケートを実施しており、その結果とデータの活用が今後待たれる

一方、高岡市では、ささやかながら興味深いアイテムが生まれていた。地元を中心に北陸新幹線沿線を紹介した「手ぬぐい」だ。開業準備のため発足した「新幹線まちづくり推進高岡市民会議」(事務局・高岡市役所)のアイデアで生まれたという。

「高岡圏域の居住者には『さあ、新高岡駅から。』、富山県西部や石川県能登地方、岐阜県飛騨地方を目指す観光・ビジネス客に対しては『さあ、高岡へ。旅は続く、能登へ、飛騨へ。』というキャッチコピーを使い分けてきました。

首都圏や関西圏から新高岡駅へお越しいただく方々に、路面電車・バス・観光列車など、さまざまな二次交通網を利用できることをお伝えするため、アクセス網と観光資源を組み合わせたデザインを採用しました」。推進会議の事務局を務める高岡市交通政策課・新幹線担当の小椋大輔さんは力を込める。

高岡市でいただいた手ぬぐいを沿線他地域で広げると、新幹線活用の課題や可能性をめぐって話が弾んだ。小椋さんは「手や顔を拭いたりするだけでなく、のれんやバッグ、包み等、さまざまな場面で使用することを想定している」というが、何よりコミュニケーション・ツールとして大いに役立った。

各駅停車が結ぶ地域の縁

北陸新幹線「かがやき」は観光客やビジネス客を大量に、素早く、各県庁所在地へ送り届ける。一方で、各駅停車の「はくたか」はやや遅く、しかしこまめに着実に沿線を結ぶ。

開業を契機に縁が生まれた長野、高岡の両商工会議所は、7月に初の合同ゴルフコンペを実施した後、11月にはもう1度実施したと聞いた。「かがやき」だけに目を奪われることなく、飯山や上越、高岡といった街々のたゆまぬ模索と努力を、時間をかけてウォッチしていけば、人口減少社会を克服するヒントが見えてくるかもしれない。帰路の「はくたか」で、そう感じた。


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