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新・鉄道綜合スレ

2458チバQ:2019/01/07(月) 17:59:21
ダイヤの自由度が高まる
だが、引き上げ線を設置することでさまざまな可能性が広がるのは確かだ。


京急電鉄の金沢文庫駅構内。車両を待機させておく線路があると、ダイヤの自由度が高まる(撮影:尾形文繁)
現状では到着した列車はすぐに折り返さないといけないが、引き上げ線があればしばらく列車を置いておくことができる。列車をプールしておくことができると、多くの人が乗車する時間帯に続行して列車を出すことができる。その点でダイヤ設定の自由度が飛躍的に高まる。

また、先に挙げた交通政策審議会の答申では、引き上げ線設置の意義について「羽田空港発着列車の増発等によるアクセス利便性の向上」と記している。都心へのアクセス向上のために品川方面への列車は増発することになるだろうが、その際に気になるのは、同答申に記載されているもう一つのプロジェクト「都心直結線の新設(押上―新東京―泉岳寺)」である。

これは、東京駅付近を経由して京成線と京急線を接続する、都営地下鉄浅草線のバイパス的な路線である。この線ができれば、都心部の主要駅だけ停車して成田空港へ向かう列車が運転できる。現在も、都営地下鉄浅草線内で主要駅のみ停車し、押上から成田空港行き「アクセス特急」として走る列車があるが、地下鉄線内は追い抜きができないためスピードが出しにくい。

直通線によって成田空港と羽田空港を高速で結ぶ列車が運転できることになれば、座席指定の特急電車を運転することも考えられる。車内の準備などに時間がかかる座席指定列車は、現在の羽田空港国内線ターミナル駅での折り返しでは難しいかもしれないが、引き上げ線があれば可能であろう。

列車本数が多い中、引き上げ線や専用ホームなしで座席指定列車を運転している例もあるが、これには手間がかかる。京王線の座席指定列車「京王ライナー」は、始発駅である新宿駅にはわざわざ席を進行方向に向けた回送列車として入線してくる。同駅は線路が3線で余裕がない。もし引き上げ線があれば、新宿まで一般の列車として営業運転し、引き上げ線で座席を転換して「京王ライナー」の運行に向かうことができるだろう。

現在は線路が2線だけの羽田空港国内線ターミナル駅も、折り返し線ができれば、こういった列車の運転が可能になるかもしれない。

もっとも、都心直結線のほうは東京都が2018年度に設置した「鉄道新線建設等準備基金」の対象6路線に入っておらず、一方でJRの羽田空港アクセス線、東急と京急の蒲田駅を結ぶ蒲蒲線(新空港線)は対象となっていることから、羽田アクセス路線としての優先順位は低そうではある。

とはいえ、たった200mの引き上げ線建設で、さまざまな可能性が広がるのだ。

引き上げ線が広げる可能性
ちょっとした引き上げ線の改良で増発を可能にする例はほかにもある。東京メトロ東西線だ。2015年度の東京メトロ事業計画では、飯田橋―九段下間に折り返し設備を整備することで、混雑緩和・乗降時間短縮、将来の列車増発を目指すとある。

同区間には今も引き上げ線があるが、現状の構造では折り返し列車が後続列車の進路をふさいでしまうため、この線を使った列車の増発が難しい。そこで配線を改良し、折り返し路線と後続列車を同時運行することを可能にして列車を増発するという。

東京メトロ東西線の場合、千葉県内や東京東部から都心に通勤する乗客が多く、朝ラッシュ時も都心を過ぎると乗客はある程度減る。そこで、途中で運行を打ち切るタイプの列車を増発したいという考えもあるだろう。

長さはほんのわずかだが、引き上げ線の新設や改良により、大きな範囲にポジティブな影響が出てくる。そういった意味では、羽田空港国内線ターミナル駅の引き上げ線新設計画は、短いながらさまざまな可能性を含んでいるといえそうだ。


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