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新・鉄道綜合スレ

2392チバQ:2018/11/26(月) 17:27:23
■最終段階で立ち止まってしまったFGT

 2014年10月から耐久走行試験を始めたFGT第3次試験車だったが、開始から2カ月後の11月末、試験は止まった。約3万kmを走行した時点で車軸可動部に摩耗痕が確認されたのだ。それから2年は原因究明と対策に費やされることとなった。

 一方、この頓挫により量産車製造に進めなくなり、前倒しどころか、2022年度開業も先延ばしが危惧される事態となった。このため2016年3月、与党の九州新幹線(西九州ルート)検討委員会と国土交通省、佐賀、長崎両県、JR九州、鉄道・運輸機構による六者合意で、一般の新幹線電車を導入し、武雄温泉駅において在来線特急と対面で乗り継ぐリレー方式として、予定通りの2022年度開業が取り決められた。FGTの量産車導入は3年後と目され、新鳥栖駅における新在アプローチ線はそれにあわせて整備する。またリレー方式への変更で設備追加が必要になり、地元負担が増すため、開業後に移譲される長崎本線が有償譲渡から無償とされ、JR九州による運行継続期間も23年に延ばすなどの変更がなされた。

 当のFGTは、ミクロン単位の繊細な改良を施し、2016年12月から3カ月間、改造箇所の検証走行試験を行って、故障が発生した約3万kmの段階の2017年3月に実車走行をいったん切り上げ、再検証を行った。その結果、同年7月、国土交通省は改良台車による走行試験でも摩耗が見つかったことを公表した。摩耗は100分の1まで減らせたので肯定的な評価もされたが、ゼロではなかった。これによりリレー方式での開業から3年後の2025年度に導入する計画についても、間に合わないと見解を示した。

■高コストで「収支採算性が成り立たない」

 この直後、JR九州の青柳俊彦社長は、与党検討委員会の場で「FGTによる運営は困難」と発表した。FGTの開発では、経済性の課題も残されていた。台車の特殊機構に加えて新在直通のため保安設備を多重で備え、それらの重量増を抑制するために高価な軽量化素材や部品を使っている。点検箇所が多く、部品交換も避けられない。このためコストが高い。技術評価委員会では、可動式の車軸交換を繰り返すため、一般の新幹線の場合の2.5〜3倍程度の費用がかかるとし、JR九州は全面導入すれば年間約50億円の負担増につながると試算、「整備新幹線の運営を引き受ける前提条件である収支採算性が成り立たない」と、その理由を答えている。


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