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新・鉄道綜合スレ

1653とはずがたり:2017/10/01(日) 09:44:40
>>1652-1653
 「四国は人が少ない」という指摘も当てはまらない。四国新幹線は整備延長302キロで沿線人口は約338万人。1キロ当たりでは1万1200人で、北陸新幹線(6570人)や北海道新幹線(6070人)よりも人口集積は高い。

 これらを知れば機運が高まるというものだが、残念ながらあまり市民への周知が進んでいないのが現状といえる。

40年塩漬け状態の基本計画

 四国の新幹線整備構想の歴史は昭和48(1974)年までさかのぼる。当時、国は岡山から瀬戸大橋を経由して高知に至るルートと、大阪から徳島、高松、松山を経て大分を結ぶルートの2つの「基本計画」を決定。本来ならその後、地形や供給輸送能力、建設費用などの調査が行われ、その結果に基づき国が「整備計画」を決定することで建設が動き出す。

 しかし、基本計画決定直後のオイルショックやその後の経済情勢の変化に伴い国のインフラへの投資は鈍化。地元の要望も瀬戸大橋をはじめとする本四連絡橋や四国4県を8の字型に高速道路で結ぶ計画が優先され、新幹線の誘致活動は下火に。結果として約40年も塩漬け状態となった。

 転機となったのは平成22年に始まった高速道路無料化実験。それまで高速道路の延伸に比例して鉄道収入が減少していたJR四国の経営を直撃し、財政状況が急速に悪化。このままでは四国の鉄道網が維持できない可能性があるとして、四国4県や地元財界が中心となり、今後の鉄道のあり方を議論する有識者会議を設置。そのなかで「鉄道網維持のためには早期の四国新幹線の実現が必要」との提言が行われた。

オール四国で機運醸成へ

 平成26年に四国4県と四国経済連合会、四国商工会議所連合会などで組織する「四国の鉄道高速化連絡会」が発足。同年8月には財務省と国土交通省、12月には国土交通大臣、昨年10月には自民党本部など、関係機関への要望を繰り返し行っている。また各県は市民に新幹線への理解を深めてもらおうと、千人規模のシンポジウムを実施。

 今年7月には4県の知事や四国経済連合会会長、商工会議所連合会会長などの経済団体のトップに加え、県・市・町・村の議長、市や町村会の会長、観光協会会長なども参加し、「四国新幹線整備促進期成会」(仮称)を設立する。まさに“オール四国”態勢を敷いて新幹線の実現に向け働きかける。

 四国新幹線を望む声は海を隔てた九州からも上がっている。大分市は、四国と九州の間の豊後水道にトンネルや橋を建設し新幹線で結ぶ「豊予海峡ルート」の実現を目指している。四国新幹線の整備はその前提条件。同市の佐藤樹一郎市長は昨年12月、高松市に大西秀人市長を訪問し、同ルート建設と四国新幹線の整備計画への格上げを含めて国への要望で連携していくことを確認した。

 しかし、建設が決まっている九州新幹線の長崎ルートや北陸新幹線の敦賀以西ルートが優先されるため、現状のままでは四国新幹線の実現には膨大な時間が必要となる。それでも関係者は「四国が一体となり、建設機運を高めればきっと国を動かすことができる」と口をそろえる。

 実際に地元の声を受けてか、国土交通省の四国圏広域地方計画に「鉄道の抜本的高速化が検討課題となっている」と記載されるなど、国の態度にも変化の兆しが表れてきた。

 昭和39年に初めて開通した東海道新幹線(東京-新大阪間)は計画当初、皮肉も込めて「夢の超特急」と呼ばれた。それから半世紀以上たった今、超特急の夢は四国にとって、やっと目指すべき目標になろうとしている。(6月9日掲載)


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