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新・鉄道綜合スレ

165チバQ:2015/10/14(水) 21:07:31
■三つ目の「顔」

 新幹線開業を機に、多くの観光客を呼び込むことに成功したのが、2002年末から10年末まで、新幹線の「北限」だった青森県八戸市だ。東北有数の工業都市であり、イカ水揚げ日本一の水産都市でもある人口約23万6千人のマチに新幹線は「観光都市」としての顔も植え付けた。

 八戸駅から約3キロ離れた商業施設「八食センター」。鮮魚や野菜、菓子など地場産食材を扱う約60店が軒を連ね、店で買った魚介類を炭火焼きで味わえるコーナーもある。妻と訪れた横浜市の自営業森直久さん(61)は、熱々のイカやホタテを頬張り笑顔を見せた。「ここで昼食を食べようと、早朝の新幹線で来たかいがあった。新鮮な海の幸が安くておいしいね」

 1980年に地元商業者らが開設し、市民の台所として親しまれてきた。それが新幹線延伸で首都圏などから観光客が訪れる人気スポットに様変わりした。

 新青森駅を始発・終着駅とする10年末の東北新幹線全線開業で、八戸駅は途中駅の一つになったが、観光客が減ることはなかった。八戸市によると、八戸駅の1日平均の乗降客数は4488人(13年度)で八戸延伸後の03年度に比べても500人以上も増えた。かつて八戸市の観光客数は02年度に約380万人で、「弘前城」「青森ねぶた」などがある弘前市や青森市の半分程度だった。それが13年度は1・7倍の約676万人に増え、今や青森、弘前を大きく引き離す。

■魅力磨き上げ

 八戸が人気を持続する理由は何か。八戸観光コンベンション協会の沼田昌敏事務局長は「民間主導で地域に根ざした『すでにあったもの』を観光資源に磨き上げた結果ではないか」と分析する。八食センターだけでなく、10カ所以上で開かれる朝市、ご当地グルメの成功例の一つとして知られる「せんべい汁」も元は地域に根ざしたものだ。

 ただ、これらが脚光を浴びるようになったのも、新幹線が、地域資源を見つめ直すきっかけとなり、駅に出向けば短時間で遠い場所に移動できる交通手段として、多くの観光客を首都圏などから運んできたことが大きい。小磯修二・北大公共政策大学院特任教授は「地域が一体となって新幹線開業と向き合った結果、地域の良さがうまく発信できた」と評価する。

 日本政策投資銀行道支店は、北海道新幹線の開業で首都圏(1都3県)から函館への鉄道利用客が、現在の年間3万人から10万人に急増すると推計する。さらに北関東や東北など「従来は北海道へ行くのに鉄道を使わなかった潜在需要」(同支店)をうまく掘り起こせば、八戸のような劇的な変化をもたらすことも夢物語ではない。新幹線が北海道に初めて乗り入れる来春以降、その恩恵をうまく取り込めば、道内の観光の姿形が大きく変わる。(函館報道部 星野真、経済部 鈴木雄二)

                   ◇

 来年3月26日の北海道新幹線開業まで残り半年を切った。乗り換えなしで道内と本州を行き来でき、一度に大勢の人々を運ぶ新幹線の登場を機に変わろうとする道内観光業界の現状を検証した。(5回連載します)


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