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新・鉄道綜合スレ

1627荷主研究者:2017/09/16(土) 19:04:19

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/118080?rct=s_yurerutetsuro
2017年07/09 09:43 北海道新聞
4 兵庫 首長動く 客足戻る

JR姫新線の車内で乗車マナーを守るよう呼び掛ける地元高校生。乗客に路線への愛着を持ってもらうのも目的だ=兵庫県姫路市

 6月中旬、兵庫県の姫路市内を走るJR西日本の姫新(きしん)線の車内。「皆さまが快適にご利用いただけるようお願いします」。通常の録音放送に代わり、地元の琴丘(ことがおか)高2年の大道朱莉(あかり)さん(17)と米沢理沙さん(16)がマイクを握った。

■34年ぶり快挙
 姫路駅と岡山県新見(にいみ)市の新見駅を結ぶ姫新線は1936年(昭和11年)に全線開通した。車内放送は沿線の姫路市、たつの市、佐用町でつくる「姫新線利用促進・活性化同盟会」などが企画し、昨年10月に続き2回目。沿線の高校5校が参加した。生徒の乗車マナー向上と「マイレール意識」の醸成が狙いだ。

 姫新線の存廃論がささやかれたのは約10年前。県内の姫路―上月(こうづき)(佐用町)間の利用がピーク時の66年度の601万人から、中国自動車道の開通などで2009年度は半分以下の238万人に減った。

 廃線への不安を路線を守る覚悟に変えたのは、たつの市出身の井戸敏三知事(71)や、沿線の首長だった。06〜09年度に新型車両を導入し、地上設備の工事を実施。「乗客減少↓減便など利便性低下↓さらなる乗客減少」の負のスパイラルを断ち切ろうと、高速化とダイヤの改善を進めた。

 車両費34億円は県がJRに無利子融資し、金融機関への年利は県が約900万円、沿線3市町が残り半分を分担して払う。軌道改良など整備費45億円は県が23億円、3市町が12億円、JR西が10億円を負担した。

 西田正則・前たつの市長=昨年10月死去=が呼びかけた目標は「乗客300万人」。沿線自治体は駅周辺の整備や、定期券の購入者への駐車・駐輪料金の補助など利用促進策を打ち出し、車両基地見学会なども開いた。

 団体利用客の助成などを行う佐用町の庵逧(あんざこ)典章町長(67)は「JRに要求するだけでは駄目。利用者を増やすため、地元も汗をかかなければ」と強調する。

 15年度の乗客は34年ぶりに300万人となり、V字回復を記念した式典で、井戸知事は「次の目標は300万人の維持」と宣言した。気を抜けば乗客は再び離れる。JR西の村田修一・姫路鉄道部長(60)は「今後も沿線の魅力を高めてほしい」と期待する。

■粟生線は混迷
 首長の決断で交通事業者との信頼関係を築いた姫新線に対し、同じ兵庫県内の神戸電鉄粟生(あお)線(鈴蘭台―粟生、29・2キロ)は関係者の足並みがそろわず、存廃問題が混迷を深める。

 大都市・神戸と三木市、小野市を結び、宅地開発に伴い発展した粟生線は、92年度には年1400万人以上が乗るドル箱路線だった。それが少子高齢化や路線バスの台頭によって利用離れが進み、16年度は620万人とピーク時の半分以下に。過去の設備投資の利子負担と維持補修費がかさみ、赤字は年間約10億円に上る。

 神戸電鉄は特に利用が少ない三木、小野両市に鉄道施設の保有を求める「公有民営方式」を提案。両市のトップは県や神戸市とともに車両や設備への財政支援には応じてきたが、さらなる負担を2市だけに迫る神戸電鉄との関係はこじれ、公有民営化の協議は行き詰まっている。

 沿線関係者は「公有民営は一つの手段。大切なのは地元と鉄道会社が対話することだ」と指摘する。問題解決の糸口を見つけられるかは、首長の姿勢に大きく左右される。議論がかみ合わないまま「地域の足」の危機が強まる粟生線に、残された時間は少ない。

<取材を終えて>
 アイデア生む契機 JR姫新線が走る兵庫県たつの市に、母の実家がある。小学生の時に何度か乗ったが、記憶に残っているのは古い車両と寂れた駅だ。25年ぶりに乗車した姫新線の新型車両は高校生らで混雑し、駅舎も見違えるほどだった。確かに、財政難に直面する道内の市町村ができることは限られる。それでも、地域のオピニオンリーダーである首長が動くことで、路線存続のアイデアが生まれ、関心を寄せる沿線住民や観光客も増えるのではないだろうか。(報道センター 竹中達哉)


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