したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

第48回衆議院議員総選挙(任期満了2018年)スレ

5479チバQ:2017/11/08(水) 20:30:52
 マスコミで報道される野党の与党批判を聞いていると、森友学園と加計学園の問題や憲法改正の是非が争点になっているように見えるが、有権者の立場から見ると今回の衆議院選の争点は果たして何だったのだろうか。この点に関する世論調査の結果を図4に掲げた。

 有権者が重視する争点としては、「年金・医療」が圧倒的に第1位であり、「子育て支援」、「北朝鮮の核・ミサイル問題」、「憲法改正」が同率で2位となっている。「年金・医療」と「子育て支援」はどちらも社会保障の問題であるので、何よりも社会保障が争点だったと有権者は見ているようだ。

 わが国では高齢化が人類史上かってないレベルにまで達し、拡大する社会保障給付と、それに対して不十分な税収・保険料というアンバランスが直面する最大の課題となっていることが誰の目にも明らかになっている以上、有権者の関心がそこに向かうのは当然だろう。

 だが、政策を巡る与党と野党のテレビ討論や、街頭演説を聴いていても、目指すべき社会保障の姿は何かという点が争点になっているようには思えなかった。与野党を問わず、有権者のますます大きな割合を占めるようになった高齢者に嫌われるようなことを言う政治家はいないので、主張に大きな差は生じないのである。そこで、有権者は、各政党が公約として明言している社会保障以外の政策を社会保障政策の方向性に読み替えて、投票先を決めるほかないことになる。

● 老年層が政権に批判的で若年層が肯定的 その理由は社会保障への立場の違い

 社会保障政策の現状の方向は、大きな部分を占める年金、医療、介護などで高齢者優遇を是正していく動き、また、高齢者福祉と比べて手薄だった若い世代向けの教育や子育ての強化、および貧困対策の三つだろう。本当に正しく使われるということが信じられないこともあって、社会保障給付の増大に十分見合った税収・保険料増を国民に納得させることは難しい。

 そこで、社会保障給付の抑制を基調としたこのような政策方向に行きつかざるを得ないのである。こうした政策は、貧困対策は除いて、高年層の既得権を侵すことであるので高齢者は反発し、若年層は、むしろ、もっと進めよと言う立場であろう。

 だとすると、高齢者は、こうした社会保障の方向性を結果として“是”としている与党に反対の立場、若年層は賛成の立場ということになる。つまり、憲法改正や安保法制などに反対する野党勢力は、社会保障でも同じように与党に反対してくれると期待できるので、高齢者にとって頼もしい存在ということになる。

 かつて、高齢者の感情的な反発を招いた後期高齢者医療制度の創設(2008年)に当たって、これに対する代替案もないのに廃止法案まで提出して反対した野党が“たなぼた”式の国民支持を獲得したことが、悪しき先例となったことは否めまい。

 高齢化と平行して、有権者に占める高齢者の割合がますます拡大している中、何でもかんでも与党の政策に反対する立場を打ち出していさえすれば、与党が推進しようとしている社会保障改革に対しても、「高齢者の味方」と見なされることになるので選挙では有利なのである。

 社会保障政策以外の政策は、今や高齢者に不利な社会保障改革への“アンチ”を示すシンボルにすぎないという側面が強まっている。与党自民党への比例票が若年層で多く、高年層で少なくなってきているという上で示した状況変化は、こうした動きを反映しているものと見なさざるを得ないのである。

 つまり野党は、政策の違いには目をつぶって大同団結し、与党への何でも反対政党になっていれば、黙っていても選挙に勝てる状況になっている。しかし、こんな実態と看板が矛盾するような不健全な政党の立場には耐えられず、また以前の政権獲得後の失政がそうした不健全な政治スタンスによるものだと反省して、そんな野党から飛び出そうとする政治家が現れる。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板