事実:米国では、会社の所有者(株主その他の持分保有者)、パートナー、役員及びその他の責任ある立場にいる者に関する情報を、内国歳入庁(IRS)その他の税務当局が収集しています。デラウェア州法人の場合はデラウェア州歳入局(Delaware Division of Revenue)が情報収集を行っています。かかる情報の収集は、例えば、納税者識別番号の申請手続、年次確定申告の提出、金融口座の保有に関する報告といったプロセスを通じて行われます。
一般的に、米国では、会社設立手続において、会社の実質的所有者(すなわち、会社を実際に所有若しくは支配し又は会社から生じる利益が最終的に帰属する者)の氏名・名称を提出することは要求されません。しかし、デラウェア州その他多くの州が取締役の氏名の開示を義務づけています。加えて、デラウェア州法人は、年次フランチャイズ・タックス(州法人税)報告書に取締役の氏名及び住所を記載しなければなりません。かかる報告書に限らず、デラウェア州の州務長官室会社部(Delaware Division of Corporations)に対して提出されるあらゆる届出等が公開記録として一般の閲覧に供されています。