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ロシア・韃靼・ユーラシアスレ

801チバQ:2017/01/10(火) 15:30:33
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170107-00000515-san-eurp
露のエイズ流行「危機的」 新規感染は年10万人、政権の「保守路線」が対策阻む

産経新聞 1/10(火) 12:05配信
 ロシアでのエイズウイルス(HIV)流行が深刻である実態が明らかになり、プーチン露政権がようやく危機感を抱き始めた。同国のHIV感染者は人口の0・6%にのぼり、2006年以降は年平均10%のペースで増加している。劣悪な医療水準に加え、欧米を敵視する政権の「保守路線」が、HIVに関する実質的な議論や対策を遅らせてきた側面も強い。

 スクボルツォワ保健相が昨年11月、連邦構成体(地方自治体)の約8分の1にあたる10地方について、HIV流行が「危機的状況にある」とする発表を行った。ロシアでは、HIVの流行や予防について公に語ることが「欧米の陰謀だ」などと攻撃対象になってきた経緯があり、政権幹部がこうした警鐘を鳴らすのは異例のことだ。

 HIV蔓延(まんえん)の深刻なアフリカ諸国で新規感染が抑えられているのに対し、ロシアでは感染者の増加が顕著となっている。露連邦エイズセンターのポクロフスキー所長によると、昨年のロシアのHIV新規感染者が約10万人だったのに対し、ドイツは3200人、カナダは2500人、米国は4万人だった。

 ロシアのHIV感染者は累計108万人で、人口に占める感染者の比率は欧州連合(EU)の約3倍。「危機的状況」とされた10地方では、感染者が人口比で1%を超えている。ポクロフスキー所長は、実際の感染者がすでに累計150万人に達しており、3〜5年で200万人を超える恐れがあると語っている。

 ロシアでのエイズ蔓延の土壌として、専門家らは、ロシアが中央アジアからの麻薬流入経路にあたり、1991年のソ連崩壊で社会的激変と混乱を経たことを指摘する。さらに、HIV感染者に対する治療と感染拡大の阻止という両面で、国の無策が続いたことが近年の感染急増を招いた。

 ロシアでは、公式統計上のHIV感染者のうち治療を受けている人が3割にとどまっており、医療態勢の改善が急務となっている。また、感染経路の主流が薬物乱用から性交渉に移っているにもかかわらず、感染予防に関する啓蒙(けいもう)活動も非常に低調だ。

 先に紹介したスクボルツォワ保健相の発言にみられるように、国はようやく手を打つ必要性を認識し始めたように見える。

 しかし、その妨げとなりかねないのが、第3次プーチン政権自身の「保守路線」だ。政権は欧米との対立を深めるに従い、ロシアには「独自の発展路線」があり、正教に基づく「伝統的価値観」を重視すべきだとの宣伝を強化。これを反映し、性教育や薬物依存の治療について語ることをタブー視する風潮が形成されてきた。

 モスクワ市議会が昨年5月に開いた公聴会では、安全保障の専門家らが、HIV流行の報道を「欧米の情報戦だ」とし、「コンドームや性教育は感染予防にならず、伝統的家族観を社会に浸透させる方が重要だ」と主張していた。また、ロシアではHIVに関する啓蒙活動に取り組む26団体のうち5つが、法務省によってスパイと同義の「外国の代理人」に指定され、活動の制約を受けている。

 HIV感染者の支援活動に取り組むプチェリン氏は、宗教や伝統的価値観が悪いというのではなく、「さまざまな考え方やアプローチの人々が力を合わせ、複合的な対策をとることが不可欠だ」と強調する。

 政権は、HIV拡大の阻止に向けた2017〜20年の「国家戦略」を策定しており、今後の具体的な取り組みが注視されている。ただ、専門家らがHIV対策には年1000億ルーブル(約1940億円)が必要だと指摘しているのに対し、17年の予算で計上されているのは5分の1以下の170億ルーブル。軍事支出を重視する政権の姿勢を批判する声も関係者からは上がっている。(モスクワ 遠藤良介)


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