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ロシア・韃靼・ユーラシアスレ

750とはずがたり:2016/11/16(水) 12:13:15
>>749-750
グドコフ所長は言う。「人々は、プーチン氏が政治腐敗に関係している可能性、それどころか自ら政治腐敗を画策している可能性さえ否定しない。だが、彼がやっていること、彼が象徴していることに比べれば、それは重要ではない。プーチン氏はわれわれにより良い生活を与えてくれる、と人々は言っている」

グドコフ所長はさらに、中流階級の消費者となったロシア国民でさえ、いまだに逆境に耐える習慣を備えている、と指摘する。「生活というのは厳しいものであるはずだ、と考えている。だから彼らは、尊厳が傷つけられたと感じない限り、抗議もしない」

グドコフ所長も、モスクワの独立系シンクタンク、政治技術センターのアレクセイ・マカルキン副所長も、こうした風潮が近い将来変わるとは考えていない。

「現実には、今は1つの声しか聞こえない。言論の自由とは、正しいことを言う自由だ。どうして間違っていることを言えるだろうか。子どもたちがあなたの言葉を聞いて、間違った考えをもって育ってしまうのではないかと考えてみてほしい」とマカルキン氏は言う。

プーチン氏が2018年の大統領選で再び勝利を収めれば、直接、あるいは自分の言いなりになる仲間のメドベージェフ氏を通して、20年以上にわたり権力を握り続けていることになろう。

最近の2世代が知っているのは、プーチン氏の統治のもとで育まれる文化、同氏のメディアが流布するプロパガンダ、刷り込まれる「包囲されている」という感覚、強さ・侵略の必要性、帝国主義的な要請だけということになる。彼らにとって、新世代の独裁者のなかでも第一人者であるプーチン氏は、「権力があればうまくいく」という最も分かりやすい手本なのである。

欧州が経済の停滞、ユーロの動揺、若者の失業率の高さに苦しむ様子を見るロシア国民は、「ほら、民主主義だとああなってしまう」という言葉を聞かされているのだ。

だが、「民主主義」とは今でもやはり、市民社会と言論・報道の自由を育むような政策・慣習・法制度の集合を意味している。こうした価値観は、この世界ではあまりにも簡単に(一部の地域では激しく)否定されてしまうだけに、やはり保護していく必要がある。そして実は、これらが最も露骨に否定されているのはロシアなのである。

ベオグラードで聞いた社会学者エラ・パネヤク氏の話によれば、ロシアは今のところ独裁国家のように見えるかもしれないが、人々の行動や市井における会話は急速に変化しているという。ロシア国内では、慈善活動への寄付が増え、人々の関係はより開放的になり、性的な問題についてもオープンな議論が行われるようになっている。こうした流れにより、避妊具の利用が増え、妊娠中絶率が低下し、性的虐待に関する公的な議論が拡大しているという。

国家の資源を流用して帝政時代の貴族階級のような生活を送る旧世代による統治に甘んじることを、いずれは社会の変化に寛容な世代が拒否するようになる――われわれはそれを期待しなければならない。


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