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ロシア・韃靼・ユーラシアスレ

2278OS5:2024/02/28(水) 09:38:34
 ▽整然と実行された殺人

 22年6月に同じウラジーミル州にある警備態勢がより厳しい刑務所に移送された後、懲罰房に入れられることが頻発した。ナワリヌイ氏の広報担当者キーラ・ヤルムイシさんによると、その回数は計27回に及び、死亡の2日前に命じられた16日間の最後の懲罰房入りが終われば、計308日となるはずだった。

2022年1月、ナワリヌイ氏の収監に抗議して、ベルリンのロシア大使館前に設けられたロシアの懲罰房の実物大模型。中央に立つのはナワリヌイ氏の弟オレグ氏(ゲッティ=共同)

 ナワリヌイ氏側の主張によると、懲罰の対象となった「罪」はいずれも軽微なもので、これほどの回数の懲罰房入りの理由には当たらない。

 例を挙げると、「上着のボタンを留めない」「刑務所職員にきちんと自己紹介をしない」「廊下を歩く際に腕を後ろに回す規則を守らない」「同房者に猥雑な言葉で話しかけた」などの理由で、最大16日間の懲罰房入りを命じられたという。

 懲罰房は独房で十分な冷暖房もなく、特に昨年12月に移送された北極圏の刑務所では寒さが厳しかったことが想像できる。受刑者は睡眠以外は横になることを禁じられる。差し入れや面会、衣服など所持品の持ち込みは許されず、房外に出られるのは散歩のため1日1時間だけ。食事は1回10分間に制限される。「服役するルーシ」のイワノフ氏は「これは拷問に等しい」と批判する。

 ロシアの人権団体「OVDインフォ」はナワリヌイ氏の死後、「ナワリヌイ氏の死亡は計画的に、整然と実行された殺人だ。劣悪な環境の刑務所で、彼を毒殺したり暴力行為で殺害したりする必要はなかった。単に(彼が死ぬのを)待つだけで良かった」との声明を発表した。

 ▽はびこる暴力

 刑務所当局による受刑者に対する不当な措置はかねて問題となっていた。

 ロシア大統領の人権問題諮問機関メンバーで人権活動家のエバ・メルカチョワ氏によると、最高検察庁は2022年、全国の刑務所で483件の懲罰房処分が不法と認められ、1893件の懲戒措置が無効とされたことを明らかにした。

 同年中に刑務所職員が受刑者に「肉体的な力」を行使した例は3892回、催涙ガスや電気ショックなど「特殊材料」を使用した例は5482回に上り、うち207件が法令違反だったとされた。

 受刑者の死亡数が多いことも指摘されている。ロシアメディアRBKは21年4月、スイスのローザンヌ大学が欧州評議会に対し行った、ロシアの刑務所に関する報告を伝えた。2019年にロシアの刑務所で死亡した受刑者は2420人で、受刑者1万人当たりの指数で見ると、同評議会加盟国の中央値を2倍近く上回っていた。

 「服役するルーシ」は受刑者の死亡例の多くがストレスによる自殺に加え、結核やエイズなど刑務所内でまん延する疾病に対して十分な医療を受けられないことが原因であるとして、刑務所の環境改善を訴えている。

     ×     ×     ×

 アレクセイ・ナワリヌイ氏 モスクワ州出身の反体制活動家。改革派野党ヤブロコの党員となり政治活動を開始。その後、反汚職闘争基金を立ち上げ、プーチン政権や与党「統一ロシア」の幹部らの不正蓄財疑惑などを独自調査で暴き、インターネット上で告発。違法デモを呼びかけたなどとして何度も逮捕された。21年1月、治療を受けたドイツから帰国時に空港で当局に拘束された。モスクワの裁判所は同年2月、過去の経済事件の有罪判決の執行猶予手続きに違反したとして実刑適用を決め、刑務所に収監された。23年8月には、過激派団体を創設した罪などで新たに懲役19年を言い渡された。


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