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ロシア・韃靼・ユーラシアスレ

1701とはずがたり:2022/03/19(土) 21:20:56
2022.03.13
プーチンはなぜウクライナの「非ナチ化」を強硬に主張するのか? その「歴史的な理由」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/93337
浜 由樹子

…ロシアが「ネオナチ」「バンデラ主義者」という言葉でウクライナを非難するのは、今回の侵攻を、ここまで見てきたような2000年代初頭から続く一連の「歴史をめぐる戦争」の延長線上に位置づけていることを意味する。

ソ連を(ロシアから見れば不当にも)ナチ・ドイツと同等の占領者とみなし、一方でナチ協力者たちの名誉回復を進めるウクライナ――これが、プーチン大統領が「反ロシアのウクライナ」と呼ぶものの一側面であり、これを「正す」ことが「非ナチ化」の一つ目の意味である。

ロシア国内社会の団結
「非ナチ化」メッセージの先に意識されている第二の対象は、ロシア社会である。冒頭で述べた通り、「反ファシズム」戦争であった第二次世界大戦の記憶は、ロシア国民を束ねられる数少ない、というよりもむしろ、唯一の要素である。1980年代後半に始まった資本主義への転換によって生じた社会経済的分断も、都市と地方の格差も、ソ連時代を経験した世代とソ連を知らない世代の間のギャップも、民族や宗教の違いさえ、乗り越えることができる。

今回のウクライナ侵攻を批判し、抗議する声は、ロシア国内でも、プーチン政権支持層の中でさえも高まっている。いったん始めてしまった以上、この不人気な戦争を絶えず正当化し続ける必要がプーチン政権にはある。そこで使われるのが、この第二次世界大戦(特に独ソ戦)の「記憶」なのである。

プーチン政権はこれまでも、様々なかたちで、ロシア社会にとっての第二次世界大戦の特別な意味を強調してきた。5月9日の戦勝記念日のパレードやコンサートに莫大な投資をし、独ソ戦物の映画やテレビの特番を後援し、各種記念団体の設立に携わり、戦争に関わった家族の写真を持ち寄って行進する追悼行事「不滅の連隊」(当初は草の根レベルで自然発生的に始まったものであったが)を制度化した。

こうしてこの戦争は、実際に経験していようがいまいが、ロシア国民の感情にダイレクトに訴えかける、特別な出来事として浸透してきた。

ウクライナ情勢が緊迫し始めてから、インターネット上には、ウクライナを非難する目的の真偽不明の情報が連日流れている。ロシアの友人が知らせてくれた複数のサイトには、無残な死体の写真や、ドンバスでウクライナ軍とウクライナの武装組織がロシア系住民に行っているとされる「戦争犯罪」のリストがアップされていた。

また、別のサイトには、ウクライナの地元有力者が人道支援物資を横流ししているとか、ウクライナの武装勢力が人道回廊を使って避難しようとする市民が逃げられないようにしているとか、そうした情報が、通常私たちが日本で目にするようなニュースと織り交ぜて掲載されている。

出所不明で、一体誰が、どこで、何を撮り、加工したものなのか確かめようのない写真や映像、記事を、人々は「真実」だと信じてしまう。戦場にいないからこそ、そうした情報に頼ってしまう。そして善意の人であればそれだけ、感情を揺さぶられ、義憤にかられる。

それはいつの時代のどこの戦争でも同じであるから、有効なプロパガンダの手法として20世紀の戦争を通じて確立されてきた。今はインターネットやSNSがあるから、いくつもの情報源に接することができ、「正しい」情報を得られるはずだ、というのは幻想に過ぎない。

おそらくはロシア国民をターゲットにして出回っているこれらの写真や文書に特徴的なのは、「ウクライナのナチ」「ジェノサイド」「モロトフのカクテル(火炎瓶の意)」といった用語や、ナチ武装親衛隊のシンボルを模した極右政党の旗であったり、独ソ戦時の写真とのコラージュだったりが添えられていることだ。

第二次世界大戦を想起させる言葉や視覚イメージには、ロシアの人々を感情的にさせる威力がある。戦争には反対で、ウクライナの人々を気の毒には思っても、「特別軍事作戦」は仕方のないものだと思い込ませるだけの力を発揮することが、それらの言葉やイメージには見込まれ、期待されているのだろう。




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