したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

ロシア・韃靼・ユーラシアスレ

1674とはずがたり:2022/03/15(火) 10:47:42
>>1673
戦費の増大も深刻だ。

英国経済回復センターなどによると、侵攻開始から最初の5日間で、ロシアは装備や兵の死傷で約70億ドル(約8168億円)を失ったという。20万人規模の将兵、補給・救護などの要員、燃料や食糧などの兵站、高価な精密誘導弾など、戦費は1日約200億ドル(約2兆3338億円)かかっている可能性もあるというのだから驚きだ。

何しろ、ロシアのGDP(国内総生産)は、世界11位の1兆4785億7000万ドル(約172兆5343億円)に過ぎない(2021年、IMF=世界通貨基金調べ)。10位の韓国を下回る額である。ロシア軍が1カ月間戦っただけでGDPの3割近くを消耗する計算となる。これが家計なら「一家離散の危機」である。

なのに、ロシア軍はヨーロッパで3番目に面積が広いウクライナ全土の制圧を目指して多方面から攻め込んでいるのである。打ち出の小づちがいくつあっても足りなかろう。

それだけではない。日米欧主導の強力な経済制裁で、ロシア通貨のルーブルが大暴落した。西側諸国への送金禁止などで、国内経済は音を立てて壊れつつある。

苦しむのは前線の将兵だけではない。ロシア国民がソ連崩壊時に経験した「経済崩壊」という塗炭の苦しみを再び味わわされるのである。

ロシア国民はソ連崩壊後、西側の自由経済という旨味を覚えてしまった。困窮する生活への不満の矛先となるプーチン氏が、内政面でも窮地に追い込まれるのは時間の問題だ。

ロシアは歴史的に、フランスのナポレオン、ドイツのヒトラーに代表されるように、外敵との「祖国防衛戦争」を戦ってきた。敵を広大な領土に深く引き込んで補給路を断つ。さらには、冬将軍の力を借りて敵を撃退する「持久戦」を得意としてきた。

経済力に裏付けされた兵站なくして、ロシアの勝利がないことは自明の理だ。プーチン氏はキエフ陥落という戦術で勝てたとしても、ウクライナ全土制圧という戦略で負けるだろう。

■佐々木類(ささき・るい) 1964年、東京都生まれ。89年、産経新聞入社。警視庁で汚職事件などを担当後、政治部で首相官邸、自民党など各キャップを歴任。この間、米バンダービルト大学公共政策研究所で客員研究員。2010年にワシントン支局長、九州総局長を経て、現在、論説副委員長。沖縄・尖閣諸島への上陸や、2度の訪朝など現場主義を貫く。主な著書に『チャイニーズ・ジャパン』(ハート出版)=写真、『日本が消える日』(同)、『日本復喝!』(同)など。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板