第23回参議院議員選挙（2013年） - 1279062373

1039：チバＱ：2013/03/25(月) 21:36:29: http://www.nnn.co.jp/news/130325/20130325065.html
どぶ板の川上対自民の組織力　どう補う今夏の参院選
2013年03月25日

　７月４日にも公示される参院選。鳥取選挙区は事実上、民主現職の川上義博氏（62）と自民新人で元官僚の舞立昇治氏（37）の争いとなる公算だが、川上氏は「民主への逆風」、舞立氏は「知名度不足」というマイナス要素を抱えている。が、そもそも盤石の選挙などあり得ない。いかに不安材料を克服していくかが勝敗の分かれ目となる。（以下敬称略）

上から時計回りに、出馬会見する舞立氏＝左＝と石破氏（２月）、ＴＰＰ交渉参加反対をアピールする県関係者（３月）、東部新年会であいさつする川上氏（１月）

「一枚岩」を強調
　「誰だいや」。舞立浮上の報道に対する自民党関係者の反応は鈍かった。「まいたち」の読みもおぼつかない。著名人でもない限り、致し方ない面がある。しかも選考の舞台は東京。県議でさえ一部を除き“かやの外”だった。

　県連幹部の人物評は「まじめで好感が持てる」（県議）。お披露目の後、別の県議は「川上とは違うタイプだ」とほくそ笑んだ。

　新人の最大の難関は知名度不足をいかに解消するか。県連幹部は「地域、職域に張り巡らされた支部の存在は大きい」と自民党の組織力で押し上げたい考え。半面「頼んでも、自分以外の名前を書いてもらうのは並大抵のことではない」（県議）との声もある。

　県連は中西部で五分に持ち込めば、東部は党幹事長の石破茂の力で勝てると踏むが、浸透にはかなりの努力が必要。実際、まだ火が付くまでは至っていない。舞立本人は「いまは名前と顔を覚えてもらうのに一生懸命」と初の選挙を語る。

　地元で落とすことができない石破は多忙の中、帰鳥し、集会で舞立への支援を訴えているが、全国に目を配る必要があり、県内での滞在時間も限られる。

　そうなると、県議がいかに動くか。勝つための態勢は組めても、支援の強弱が結果につながる。県連会長の山口享は出馬会見で県議の「一枚岩」を強調したが、近年国政選挙で自民県議が一枚岩になったことはない。２月県議会の終了を受け、エンジンがかかるか。

　注目は舞立の仲人を務めた知事・平井伸治の存在だ。「平井は政治的な色は出さない」との声がある一方、本紙の取材に「私にも情はある」と答えている。選挙慣れした自民が投票前の総決起大会でいかにピークに持っていくかが鍵となる。

「個」をアピール
　一方、川上はジレンマを抱えている。現状では民主の看板はマイナスにこそなれ、プラスになることはない。「自民対民主」の構図は避けたい。労組や連合の支援は受けたいが、「川上党」と呼ばれる自身の後援会には自民党支持者も多い。

　本人は「個」をアピールし、応援団の中に民主や連合鳥取、川上党などが集合するイメージを持つが、まとめ切れるか。支援者の中には幅広く支持を得るため無所属になることを勧める声もあるが、本人は慎重姿勢を崩さない。いまはＴＰＰ交渉参加表明に対するＪＡや農家の反応を見ている。川上自身は「断固反対」の立場だ。

　川上はこれまで二度、自民党公認候補に勝っている。選挙上手と言われるゆえんだが、６年前は郵政解散で「自民党を追い出され」（本人）敗れたことに対する同情票が多分にあった。“同根”ゆえに自民の強さの源泉も知っている。舞立が自らが地盤とする県西部出身だけに厳しい戦いとなる。

　最も恐れるのは、一気に流れをつくられることだ。安倍内閣の高い支持率を背景に終盤、石破と関係が良好な青年局長の小泉進次郎や閣僚級を投入されると手の打ちようがなくなる。郵政選挙はいまもトラウマだ。

　強みはこれまで培ったつながり。陳情等の世話をしたり、小集会で顔の見える関係を築いてきた。地域を歩く“どぶ板”選挙を展開しており、自民党の支持基盤をいかに崩すかが焦点となる。

　鳥取選挙区にはこのほか、共産党新人の岩永尚之（56）、幸福実現党新人の吉岡由里子（46）が立候補を予定している。