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テレビ・ラジオの局と番組のスレッド

458とはずがたり:2016/01/22(金) 22:43:11
>>456-458
テレビ東京のジレンマ

キー局からスポンサーがついてくるネットセールス番組の量は決まっており、地方局がかつて、複数のキー局のネットセールス番組を放送できたということは、逆に言うと、一つのキー局のネットセールス番組では、地方局全ての放送時間を埋めるに到底足りない。かといってローカル番組を増産する資金もない。90年代後半、相次いで4局化が実現すると、地方では、番組枠に穴が空き始めた。

ちょうどその頃、かつては「番外地」と呼ばれたテレビ東京に人気番組が誕生する「開運!なんでも鑑定団」や「TVチャンピオン」などである。すると、テレビ東京系列のない地域の、他系列の地方局は、これらの番組を放送するようになる。

テレビ東京からスポンサーがついてくるということはほぼあり得ず、地方局はテレビ東京にお金を払い、番組を「購入」している。それでも、ローカル番組を製作するよりも安く、東京で高視聴率の番組ということでローカルスポンサーへの営業もしやすく、重宝されることとなった。現在では、テレビ東京においてこの他系列局などへの「番組販売収入」は、地上波全体売上の5%弱を占めている。

ここに大きなジレンマが生まれてしまった。テレビ東京の商売とは……。

放送免許をもつ14都道府県では、スポンサーからお金をもらって番組を製作し放送するという「放送局」としての商売
→テレビ東京は、系列テレビ局にお金を「払って」番組を流している(関東は自社)

残る33府県では、他系列・独立局に番組を売る「番組製作会社」としての商売
→テレビ東京は、地方テレビ局に番組を売ってお金を「もらう」商売をしている

14都道府県と33府県で、正反対のビジネスをしているのだ。

北海道は、もともと全域でテレビ東京系列が映ることになっていたが、実際には、資金の問題から中継局の建設が遅れ、26年かけてようやくそれが達成されたという話。

一方で、広島や仙台など、テレビ東京系列が存在しない33府県への進出となると、現在、地方局からお金をもらっている地域で、それを放棄したうえで、お金を払うテレビ局を、お金をかけて作るという形になってしまうのである。そもそもが、差別化として14都道府県でしか映らないことを「効率的」な「メリット」としている。また、どうしても全国隈なく放送したいというスポンサー向けには、テレビ東京系衛星テレビ局のBSジャパンという選択肢もある。

このジレンマが解消されるか、余程の大きな決断がない限り、残念ながら、テレビ東京系列の拡大は難しそうだ。過去に、地デジ完全移行に合わせてテレビ東京は2007年、京都・兵庫・宮城・静岡・広島などへの進出構想を発表したことがあったが、棚上げとなっている。
(川合登志和)


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