したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

貧困スレ

968チバQ:2020/04/10(金) 15:46:29

● 相手は正体不明のウイルス 志村けんさんの死で本当に怖くなった

 努力と工夫を重ね、平均して月70万円を稼いできたカオリさんにとっても、コロナウイルスの影響は、季節や時節による想定範囲の収入の波を超えていた。3月に入っても収入が回復しなかったことから、精神状態も悪化した。さらに、濃厚接触そのものである風俗の仕事に対して強い不安を抱くようになり、働き続けることが困難になった。

 「コロナのことはニュースで知っていたけれど、かかってもお年寄りが死ぬだけという認識だった。本当に『怖い』と思ったのは、3月29日に志村けんさんが呆気なく亡くなったとき」(カオリさん)

 相手は、いまだに正体が充分に判明していないウイルスだ。人間の平常時のプロ意識が通用するとは限らない。

 そして3月30日、東京都の小池知事は、バーやナイトクラブなど「夜の街」の産業の営業自粛を求めた。4月8日、東京都・大阪府・福岡県を含む7都府県を対象とした緊急事態宣言が発効するにあたり、東京都はバーやナイトクラブに休業を要請する方針とした。働けなくなったカオリさんは、このまま働く場も失う可能性がある。
.

● 1世帯あたり30万円の給付に 立ちはだかる多くのバリア

 新型コロナウイルスの感染拡大により、減収や失業に直面している人々は少なくない。日本の「コロナ失業」の実態はいまだ明らかになっていないが、政府は多様な支援を用意している。「ツッコミどころ」は多いものの、とにかく、支援メニューは存在する。このことの意義は、過小評価すべきではない。

 収入が減少して生活が困難になった世帯に対しては、1世帯あたり30万円を給付する支援策が用意された。また、3月の臨時休校で仕事を休まざるを得なかった保護者に対する賃金保障は、早々と創設され3月18日から受付が開始された。

 当初、風俗業に従事する人々は対象外とされていたが、当事者団体をはじめとする団体の働きかけにより、見直しが行われた。本稿を執筆している4月9日現在は、いずれの制度も風俗業に従事する人々を排除していない。しかし、安心するのは早すぎる。

 政府への働きかけの中心となったSWASH(Sex Work And Sexual Health)代表の要友紀子(かなめ・ゆきこ)氏は、申請する手続きに含まれる多数のバリアを指摘する。

 「たとえば休校に伴う補償だと、就労場所や報酬の算出方法を具体的に書く必要があります。セックスワーカーの場合、まず、どう書けば良いのかという問題があります」(要さん)

 デリヘルのカオリさんの場合、就労場所は待機する店舗の事務所なのだろうか。それとも、接客を行うラブホテルなのだろうか。さらに報酬にも、同様の混乱が発生し得る。

 「『60分1本、8000円』とか書けばいいんでしょうか。刺激的な追加サービスは『オプションサービス3000円』とか……。そのままでは、役所に提出する文書に書けませんよね。しかも休校による補償では、子どもの氏名や通っている小学校や幼稚園の名前を書かなくてはならないんです」(要さん)

 役所は住民の個人情報を守ることになっているが、個人情報の漏洩や悪用は、しばしば起こっている。さらに、役所で業務に就いているのは、近所の顔見知りや、子どもの同級生の親かもしれない。それ以前に、「どう書けば良いのか」という具体的なバリアがある。

 要さんは厚労省に対して、「業務遂行の場はデリヘルの事務所で良いのか」「報酬算出方法はどう書けば良いのか」といった問い合わせを続けている。明確にならないと、セックスワーカーたちに「こういう制度がありますよ」と広く知らせるわけにはいかないからだ。

 「支給申請書が『こう書けば通ります』、あるいは『支給を認められた人がいます』と言える状態になれば、『自分にもできるかも』『申請してみよう』と思ってもらえます。そこまで、バリアを取り除く必要があります」(要さん)

 さらに、風俗業界には多様な業種があり、雇用形態も様々だ。大規模店舗に雇用されている場合もあれば、個人によるネット売春もある。同じ業種でも、経営者の方針や従業員の都合により、被雇用者であったり個人事業者であったりする。多様な事例のそれぞれで、適切な申請を行うこと自体が、巨大なバリアとなっている。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板