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貧困スレ

737チバQ:2017/07/13(木) 19:39:38
「自己責任と言われれば反論できない」
しかし、過酷な現実に反してカズマさん本人に切迫感はないようにみえる。「困っているというより、あきらめているという感じです。(日常生活や働き方への)不満や憤りはありません。自己責任と言われれば、反論できませんし、言われても仕方ないと思っています」。

彼が実年齢より若く見えるのは、あらがうことなく、早々に現実を受け入れてしまったからなのか。とにかく、貧困にあえぐ一部の人たちがまといがちな焦りや陰りを感じさせないのだ。

父親は霞が関のエリート官僚で、どちらかと言えば教育熱心な家庭で、身分証明を兼ねて持参してくれた中学と高校の卒業証書は、いずれも名の知れた進学校だった。しかし、「勉強は高校で燃え尽きた」と言い、大学は私大の夜間に進学。卒業前に就職先は決まっていたのだが、単位が足りずに留年が決まった。ちょうどバブル経済がはじけたころで、次年度の就職活動はあきらめ、卒業後はアルバイトや契約社員として働いた。

私にはそうは見えないのだが、カズマさんは「自分はコミュ障のところがある」と言う。数年間のアルバイト生活の後、人と接する機会の少ない経理業務なら向いているのではと、簿記やビジネス実務法務の資格を取って面接に臨んだが、経験のない20代半ばを過ぎた男性を正社員として雇ってくれる会社はなかった。

ならば、自営業はどうかと、将来は独立開業できるとして社員を募集していた自転車販売・修理会社に正社員として入った。ところが、そこも6年ほどで退社する。業務の一環として各地の販売店で店長として働いた際、「街の自転車屋さんは思ったよりも来店者とのコミュニケーションが必要な仕事だと気づいてしまったから」だという。

30歳を過ぎた後は、通信関連会社の派遣社員として3カ月ごとの契約更新を繰り返した。不安定雇用ではあるが、今まで雇い止めや長時間のサービス残業、パワハラといった被害に遭ったことはない。リーマンショックのときも契約は切られなかったというから、多分、まじめで優秀な人材なのだろう。

とはいえ、必要な人材をいつでもクビにできる非正規雇用で使い続け、キャリアも評価しない、ボーナスなどの福利厚生もゼロといった働かせ方は十分に理不尽だと思う。

当のカズマさんは淡々と「仕方がないことです。どうしても正社員になりたいわけでもない」と言う。彼は取材中、何度も「しょうがない」「受け入れるしかない」と繰り返した。

欲がないというのか、覇気がないというのか――。そんなカズマさんがただひとつ、意志らしきものを持って語って希望は、意外にも家族との縁を切ることだった。

「自分がこんなに欲のない人間になったのは、物心ついた頃から家族に抑圧されてきたからかもしれない」と言うから、具体的な経験を尋ねると、父親から食べ物の好き嫌いをとがめられ、風呂の残り湯に頭を突っ込まれたことが1〜2度あったことや、姉に頼まれたテレビ番組の録画を忘れたときにひどくしかられたこと、テレビのチャンネル争いに負けたことなどを挙げた。

しかし、当時は、善しあしは別にして親による体罰は珍しくはなかったし、姉とのトラブルにいたってはごく普通の兄弟げんかの域を出ないようにもみえる。


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