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貧困スレ

614チバQ:2016/09/08(木) 22:36:43
新卒入社の会社では長時間労働の末、倒れた

両親と妹は父親のリストラを機に地元の北海道に帰り、谷村さんは社会人1年目からひとり暮らしを始めた。中堅大学の文学部を卒業して、IT系の中小企業に就職する。

「新卒入社の会社は5年間ほど勤めました。残業は月100時間ぐらいあったけど、残業代は出ました。なので、手取り25万円は超えていました。実は、お酒飲むのが好きで、その時代はよく友達と飲みに行ったりした。すごく忙しかったけど、自分のこれまでを振り返ると、いろいろ友達もいたし、当時がいちばん普通の生活だったなって。そのような普通の生活ができたのは、当時だけ。結局、残業代はたくさんもらっていたけど、長時間労働の過労で倒れて体調を崩しました。精神科では抗うつ神経症って診断されて、働けなくなりました。両親のいる実家に帰って、しばらく休んでから大学時代に取った図書館司書の資格を生かそうと図書館に勤めた。今と同じ嘱託職員で、手取りは12万円程度でした」

実家から図書館に勤めていた頃は、手取り12万円の貧乏だった。貧乏ながら好きな本を買う、買い物する、友達と遊ぶ、休日に問題意識のある障害者分野のボランティアに行く、ということはできた。貧乏の領域を超えて、貧困になったのは図書館勤務を継続したいと、都内に引っ越してひとり暮らしを始めてから。最低限の衣食住で可処分所得は消え、一切の遊びや余暇活動ができなくなった。昔のように友達と会うこともなくなり、自宅で独り悩む時間が増えた。

学生時代から“まじめな普通の子”だった。恋愛は誰かが教えてくれるわけではない。気づいたら出遅れていた。初めて男性を好きになったのは20代半ば、現在の図書館勤めになってから出会いはないし、どこかに出かけるおカネすらない。

「25歳くらいのとき、飲み屋さんで、好きな人ができたことはありました。北海道のときに30歳手前、初めて男性とお付き合いしました。そのときの相手は好意を持ってくれるけど、なんとなくちょっと引っかかるみたいな。クセがある人でした。精神年齢が低いというか、自己中心な性格でたまに激高しちゃうみたいな。今まで誰かと付き合ったことがなくて、好きな人ができないままより、一度ぐらい誰かと付き合ったら、いい部分も見えてくるかもみたいな意識でしたが、さすがに結婚まではいきませんでした。男性経験みたいなものは、それだけです」

「結婚や出産は、収入がある人の特権」


飛行機代がなくて、実家に帰れないと言う谷村さん
高度経済成長以降の日本は、結婚前提、企業を通じて妻や子どもに再分配される制度設計だった。労働者派遣法改正による非正規化の影響によって、多くの労働者は収入が下がり、世帯主の収入だけでは生活を支えられなくなったのが現在だ。そして女性の単身世帯は3人に1人が貧困という、壮絶な貧困社会に突入した。

「結婚すれば、生活が変わるみたいなことはよく言われていますが、非正規で低収入な自分にまったく自信がないし、誰かが見初めてくれるとはとても思えない。やっぱり結婚とか出産は、普通以上の収入がある人の特権というか、自分にかかわることとはとても思えないです」

うつむきながら、悲観的なことを語り出した。

「うちの図書館、一緒に働く3〜4割くらいが正規の公務員の方々です。正規の方々が職場で話していることって買い物とか旅行とか、子どもの教育とか、そういう話。正規でちゃんとしたお給料があって、家族で暮らしている人たちは、子どもにたくさん習い事をさせて、年に何度か海外旅行に行くんだ……って。何か別世界というか。私は飛行機代がなくて、今の職場で働き出してから一度も実家には帰れていないのに。この差って、何なのでしょう? 仕事をまじめにやっているだけではダメなのでしょうか。正直、ずっとすごく苦しいです」

安倍政権は「働き方改革」「一億総活躍」などの指標を立て、さらなる女性の社会進出を後押ししようと動いている。しかし、全雇用者の4割を占める非正規職員や、貧困に近い状態の生活を強いられる非正規女性たちが、自分の力だけでその苦しい状態から抜け出せる道はほとんど用意されていない。それだけでなく、彼女がかかわる公共事業は民営化や非正規化による予算削減で、ギリギリの生活の現状維持すらできない状態だ。

谷村さんは貧困状態の現状維持すら否定される中で、かすかな希望をもって今日も学芸員の資格取得の勉強をする。


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