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貧困スレ

552チバQ:2015/12/26(土) 12:47:21
■簡単に立ち行かなくなる
 たしかに、日本の状況は日に日に厳しくなっているが、そのことは、中年フリーターの増加と軌を一にしていると言っていい。

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査によると、35歳から54歳までの非正規雇用者(女性は既婚者を除く)の数は今年、273万人を超えた。これは大阪市の人口を若干上回る数字である。前出の小林氏はこう指摘する。

「デフレがつづいているかぎりは、彼ら中年フリーターも、たとえギリギリであっても、衣食住をまかなって生活を維持することができます。しかし、一度物価が上昇すれば、たちまち立ち行かなくなります。それに、いまは働いているからなんとか生活できていても、老後になればすぐに限界が訪れます。たとえば、健康保険料を払っていないから、体調を崩してもなかなか病院に行かない。病状が悪化してようやく医者にかかったときには、自己負担の医療費が大きくのしかかってくる。年金も払っていないから受給できません」

 その結果、どうなるのかと言えば、

「将来、生活保護などの社会保障費が、爆発的に増えることになってしまうと思います」(同)

■中年フリーターの増加で生活保護費が5倍に

 まさに「老後破産」へと向かってひた走っている感のある中年フリーター。これまで時代に翻弄されてきた彼らだが、将来、「老後破産」を迎えるようになった時、日本の社会保障費はいったいどれほど嵩むことになるのだろうか。小林氏はこう予測する。

「2008年に政策研究機関であるNIRA(総合研究開発機構)が発表したレポートでは、今後、就職氷河期世代が老人になった際には、生活保護に必要な予算が、約17兆から19兆円にのぼると試算されていました。非正規雇用の人々が現状のまま放置されつづければ、実際にそのくらい、あるいは、それ以上のコストがかかることになってしまうでしょう」

 ここ数年、生活保護の給付総額は年間3兆円台だから、その増加ぶりは、すさまじいばかりだ。17兆円といえば、先ごろ新規上場した郵政3社株の時価総額と、ほぼ同額であるが、それ以上に、日本の一般会計予算の5分の1に近い金額だと言ったほうが、より衝撃的かもしれない。

 それほどの巨費が、単年度の生活保護費として必要になるというのだ。しかも、それらはまさに、中年フリーターたちの“老後破産対策費”と呼ぶべきものなのである。

■非正規雇用者を正社員にできないのか? 
 ところで、先に紹介した2人の実例には、驚かれた読者も多いと思うが、

「1カ月で十数万円稼げる中年フリーターは、実はまだ勝ち組なんです」

 そう語るのは、一般社団法人officeドーナツトーク代表、田中俊英氏である。不登校、ニート、引きこもりから貧困問題まで、長年、子どもや若者の支援活動に従事してきた田中氏は、中年フリーターに接して、こう実感するという。

「ようやく仕事に就けても、時給800円程度のアルバイト。グローバリゼーションのなかで、一度この流れにはまってしまったら、もう正社員にはなれないし、月収が手取り15万円を超えたらラッキー、という人々が、非正規雇用者のなかにはかなりいます」

 このような流れを変えるべく、行政も取り組みはじめてはいる。たとえば東京都は、今年から「東京しごと塾〜正社員就職プログラム〜」を開始した。30歳から44歳という、まさに中年フリーター世代を対象に、3カ月の職務実習を経験させ、正社員として働けるようにうながす、という支援活動である。

 それに対して、前出の小林氏は、

「企業にとって、非正規雇用の労働力はメリットが大きく、大幅に控えることはできませんが、その一方で、雇用の分かれ目が人生の分かれ目になっているのが現状ですから、行政が乗り出して正社員化をうながすことは必要でしょう」

 と、一定の評価をしながら、続けてこうも言う。

「こうした支援に積極的に参加できるのは、おそらくなんらかの方法で、自ら現状を打開できるような人が多い。ですから、むしろこうした取り組みに挑めない人を支援する方法がないかぎり、中年フリーターが減るようなことにはならないと思います」


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