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貧困スレ
518
:
名無しさん
:2015/10/25(日) 18:39:10
>>517
「でも、子どもの労働だからね。定着して安定するまで、ケースワーカーが心配して、いろんな人とやりとりしてくれてたみたい。私の高校時代、バイト先に様子を見に来てくれたことがあった。妹や弟の就職先にも頭下げてくれた。私たち3人が仕事に就くとき、雇用契約とか、労働時間とか社会保障とか、親代わりにチェックしてくれたよ。私たちが生活保護を抜けるときは、『ダメ親父を捨てる気で働けよ、状況は、いくらでも自分たちで変えられるんだから』って言ってくれた。歪んでない、まっとうなケースワーカーだった」
エツコさんはその後、約20年間、新聞販売店に勤務していた。20歳を過ぎた頃、生育環境との関連が疑われる精神疾患を発症したが、仕事は辞めなかった。新聞販売店では突出して優秀な営業成績を維持しつづけ、37歳で同業の夫君と結婚。38歳で男の子を出産した後も仕事を続けた。さらに仕事と育児のかたわら、通信制大学で法律学を学び、6年かかったが2014年に見事卒業。しかし優秀なエツコさんは、営業成績が良く報酬が高かったことから、職場で人件費削減のターゲットとされ、2015年5月に退職。現在は精神疾患の治療を続けるかたわら、失業給付を利用して、求職しながら起業準備を行っている。新聞の営業を通じて見た低所得層の困難を、法律の知識も活かしながら解決することを仕事にできればと、リサーチ・事業計画づくり・求職に余念がない毎日だ。
● 生活保護への「スティグマ」と 生活保護を必要とする状況をなくすには?
努力してきたとはいえ、就職氷河期に社会に出ることになったハンデを今も背負い続けていると自覚しているエツコさんは、
「氷河期40代ニートが、『働けない』『結婚できない』、あれもこれもできない、と生活保護を利用する気持ちは、わかる」
と言いつつも、生活保護を利用しているシングルマザーたちには、
「生活保護があるから離婚できる、とか思わないでほしい」
と厳しい。私が「わかるから共感してる一方で、わかるから反発してる感じがするんだけど? 」と言うと、「あ、それだ! 」という答えが返ってきて、会話の流れが変わった。
「初めて『生活保護』という言葉を聞いた時、『ウチは自己破産よりひどい貧乏なのか』という絶望感があった。生活保護を受けていたころは、普通の生活をすることに、変な罪悪感を感じた。申し訳ないとか、情けないとか、苦しいとか、悔しいとか。『こんなものを貰わないと、暮らせないのか』って。でも、自分一人じゃ何もできなかった。だから、屈辱的だと思いながらも、自分の人生を変えて、ここまで来れた」
では、経験者として、生活保護に望むことは?
「(生活保護という)名前が悪いから変えてほしい。病気の人・障害者・高齢者など、働けない人が認められた権利の中でちゃんとした生活をすることを恥じなきゃいけないのは、おかしいと思う。働けない理由に合わせて、それぞれ別の名前の制度にしてほしい。子だくさんの家庭に対しても、『生活保護』ではなく『育児支援給付』とか、別の制度にしてほしいよね」
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