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貧困スレ

512名無しさん:2015/10/25(日) 12:11:04
>>511

「生活保持義務」と「生活扶助義務」
 夫婦、直系血族、兄弟姉妹の扶養義務は、「生活保持義務」と「生活扶助義務」に分けて考えるのが民法学の通説(一般的な考え方)です。過去の判例でも、その考え方が確立しています。生活保護の実施要領や、実務用に出版されている『生活保護手帳 別冊問答集』も、同じ考え方に立っているのですが、ていねいな説明が書かれていないため、よく理解していない福祉事務所の職員もいます。

 「生活保持義務」は、夫婦間と、未成熟の子に対する親からの扶養が対象です。自分と同程度の水準の生活をできるようにする義務があるとされています。これは内容的に「強い義務」だと言えます。ただし、自分の健康で文化的な最低限度の生活に必要な費用(生活保護基準額)を削ってまで援助する必要はないという解釈が一般的です。

 「生活扶助義務」のほうは、成熟した子と親の関係、祖父母や孫との関係、そして兄弟姉妹の関係が対象です。自分が健康で文化的な最低限度の生活水準を超えて、しかも社会的地位にふさわしい生活を維持したうえで、なお経済的余力があるときに、援助する義務があるとされています。簡単に言うと、余裕があったら援助するべきという「弱い義務」です。

 改めて整理すると、民法上の扶養義務は、次の3段階に分かれるということです。



◇生活保持義務:夫婦間、未成熟の子に対する親=自分と同程度の生活水準を提供する

◇生活扶助義務:成熟した子と親、直系血族、兄弟姉妹=自分の生活に経済的余裕があるとき

◇例外的な扶養義務:3親等内の親族で、特別の事情がある=家庭裁判所が審判で定める


◆民法上の義務は、当事者間の問題

 勘違いしてはいけないのは、民法上の扶養義務は、基本的には当事者間の問題であって、第三者がどうこうできる筋合いのものではないということです。

 生活に困った人は、扶養義務者に対して扶養を請求する権利を持ち、話し合いで決まらないときは家庭裁判所に申し立てて扶養の実行を求めることができます。もしも審判や調停で確定した内容を相手が実行しないときは、裁判所を通じて強制執行することもできます。よくあるのは、別居中または離婚した妻が、子どもの養育費を夫に請求するケースです。未成熟の子に対する親の生活保持義務が、請求の重要な根拠のひとつになります。
 とはいえ、権利があっても扶養を請求しないのは自由です。また、扶養義務を果たさないからといって、公的に責められることはなく、刑事罰はありません。


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