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貧困スレ

172チバQ:2011/11/20(日) 20:45:06
■家族より濃い血

 1993年に大学に入学したが、遊ぶことばかりに熱心な同級生に違和感を持った。入試を終え、新しい目標も持てない。話し相手が欲しくなり、前年、受験を前に大学を下見したときに声を掛けられた「人生を考えるサークル」に電話をした。

 講義の選択方法や試験対策を丁寧に教えてくれる。飲み会や食事会、合宿が頻繁に開かれる。サークルが新興宗教の偽装だと分かった後も、キャンパスの外にある「部室」に通い詰めた。少し年上の東大生が、教義をマンツーマンで教えてくれた。まるで兄のよう、いや「家族より濃い血」が流れていると感じた。

 教団で生きていこうと決心した。4年生で大学を中退。「なぜだ」と父は激怒し、母は泣いた。昔の自分のような大学生を、今度は自分が「兄」になって勧誘し、100人以上を誘い込んだ。

 お布施集めにも奔走した。「保険も解約したし、もうだいぶつぎ込んだ。もう出せるものは……」。土下座して号泣する高齢女性を「地獄に落ちますよ」と脅し、50万円をむしり取った。

 認められて本部職員となり、ネット対策を担当した。教団を攻撃するサイト運営者を、告訴すると脅す日々。「おまえ、変わっちゃったな」と言われたくなくて、教団の外にいる知り合いを避け続けた。

 そんなある日、ふと疑問がわいた。なぜ、教団職員の残業代が支払われないのか。なぜ、教団の会長に絶対服従なのか。なぜ、会長はぜいたくな生活をしているのか。外部の人たちが言うことの方が、正しいのでは……。

 12年間在籍した教団を去ると、孤独が押し寄せた。家族より濃いつながりのはずの仲間から、ぱったりと連絡が来なくなった。就職はしたが、同僚との付き合い方が分からず、3回転職した。教団に入る前よりつらい。まるで、焼け野原に一人でたたずんでいるように。

 孤立感から抜け出せたのは3年後。結婚して子どもが生まれ、家を建てた。同じ年齢の男性が送っている生活を、自分も営めるようになったと思えたときだった。

■サイトの有名人

 かき入れどきの土曜だというのに、店のシャッターは閉じていた。朝方までソファでパソコンを操り、そのまま眠ってしまったのだという。

 兵庫県の阪急沿線、駅前に続く通りの一角で、男性は小さな洗車店を営む。だが、実際は休業状態。週1度、食料を買いに出かけるほかは、店舗2階の自室にこもってインターネットに浸る。

 自分のことを「僕」と呼び、眼鏡の奥で人が良さそうに笑う34歳には、ネットの世界にもう一つの顔がある。「bureno(ブレノ)」。動画サイトでは、ちょっとした有名人だ。

 「スパイの子」「日本から出て行け」。画面の中で、日の丸や拡声機を手にした男たちが、ののしり声をあげる。今年8月、右派団体の幹部らが威力業務妨害容疑で逮捕された朝鮮学校前の街宣を、この男性が撮影した。

 ドラマのように軽快な音楽をつけて編集した「作品」はネットに投稿され、累計で数十万回もアクセスがあった。各地の街宣に同行し、投稿を繰り返していた男性は、団体幹部とともに逮捕されたが、「関与が薄い」として不起訴になった。

 「ブレノ」は、滑らかなカメラワークで「ぶれない」という意味を込めた登録名だ。自身の活動を、海上保安官が「sengoku38」の名で尖閣沖の衝突映像を流出させた事件とダブらせる。「日本はもっと怒っていい」


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