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貧困スレ
168
:
チバQ
:2011/11/20(日) 20:42:20
◇
働きたいのに、働けない。働き盛りであるはずの30〜50代の男性が、もがいている。
元編集者、55歳。待ち合わせの駅に、着慣れたスーツ姿で現れた。15年ほど勤めた業界紙が昨年10月に倒産。勤めていた時と同じリズムを保ち、家を出るという。
100社に書類を送り、面接まで行けたのが3社。若い頃は、引く手あまただった。時代は急激に変わった。
生きていけないんじゃないか、という不安だけではない。働くことで社会の一員になっているんだ、と思う。とにかく、働きたい。
元出版社員、40歳。大手企業を辞めた「即戦力」だが、勤めた会社が次々に倒産したり、部署がなくなったり、と不運続きだ。給料は安くてもいいから、長く勤められる会社。求めているのはそれだけなのに、決まらない。
求人は昔と比べると両極端だ。とても高いスキルが必要か、逆に単純作業で誰でもいいか。「ちょっと何かができる」という中間層は、どこに行けばいいのか。お金じゃなく、人から信頼されて働けることが楽しいのに。
大学院卒、31歳。塾講師のアルバイト以外は経験なし。弁護士を志し、旧司法試験に6回挑戦した。30代半ばで就職活動するよりは、と法科大学院への思いを振り切った。
もうすぐ年賀状の季節。同級生から、近況が届くだろう。家を買った。子どもができた。そんな一方で、勤めた会社が倒産し、再就職先もつぶれた友人がいる。まるで、人生はくじ引きのよう……。
仕事を失うことで、収入以外に失うものが確実にある。彼らは今日も面接会場へと向かう。
◇
その部屋が自分の唯一の居場所であるかのように、22歳の男性は座っていた。
アパートの一室。壁には美少女アニメのポスターやカレンダー、雑誌や漫画本が積み上がる。自分が好きなもの、自分を拒否しないもので、周囲にバリケードを築こうとしているかのようだ。
昨年、うつ病の診断を受けた。離婚した親の援助も受けられず、21歳の若さで生活保護を申請した。
最後に働いたのは、巨大な冷蔵庫の中だった。くるぶしまで届く分厚いコートを羽織り、手には軍手。冷凍された弁当の食材を指定された数だけ振り分ける。次第に足先がしびれ、感覚がなくなる。時給は1千円。
翌朝のボードに、食材の数のミスが張り出される。また自分だ。「一緒だと仕事にならない」と同僚。「簡単なことなのに」と上司。遠回しに解雇を宣告された。
高校を卒業し、郷里の岩手県から上京してアニメ・ゲーム制作の専門学校に進学したが、希望の職にはつけず、非正規労働を繰り返した。宅配便の荷物の仕分け、日雇い派遣、風俗情報誌……。だが、なぜか、何をやっても人より遅い。いつも追われるように職場を去る。生きる資格がない、と社会から宣告されたような気がする。
思えば小学生の頃から、同級生に近づいただけで「バイ菌」と逃げられた。過去をさかのぼっても、いい思い出は見当たらない。唯一の例外は高校生のとき、県で俳句大会の1位になったこと。22年の人生で、あのころが最も輝いていたと思う。
今でも、俳句雑誌に投稿を続けている。〈どこまでも向かうあてなき冬野かな〉
今、定期的にしているのは、ブログに思いを書き込むことだけ。人とつながりたい、と画面が叫ぶ。
「一生、結婚なんて考えられない。生活保護がなければ路上生活か自殺しか……」
この年末はしばらく部屋から出られず、1日1食、白米やインスタントラーメンだけで過ごした。100円ショップで買った壁時計は、12時55分を指したまま動かない。「途中で止まって。まるで僕の人生のようですね」(西本秀、仲村和代、真鍋弘樹)
■最後の命綱失うと転落は深い
人はなぜ働くのだろう。生活のため。食べるため。それだけか。「社会の役に立ちたい」。出会った失業者の多くが生きがいを求めていた。
自殺した浜松の男性も、ただ食べるためなら生活保護で済む。でも受給を拒否した。自殺は「孤立の病」と呼ばれる。失業をきっかけに、社会につながっているという感覚が消え、生きる意欲を奪われてしまったのか。むしろ社会の側が、彼を拒否したのだと、取材して思った。
取りかえ可能な非正規雇用が広がり、「必要とされている」という手応えが得難くなっている。就職難で社会の入り口で門前払いされた若者は、結婚から遠ざかり、「孤族化」に拍車をかける。家族や地域のきずなが細れば、仕事が最後の「命綱」となり、切れた時、転落は深い。
浜松のハローワークで出会った59歳の男性は半年間、失業状態が続いていた。「選択肢がない」とこぼして、「首相の言った、一に雇用、二に雇用、三に雇用の約束はどうなった」と語った。(西本秀)
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