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中国・四国 地方議会・首長,政治・選挙スレ

1710チバQ:2012/10/11(木) 23:34:06
3・4みつからず
http://mytown.asahi.com/okayama/news.php?k_id=34000001210090001
「現場から」知事選を前に(5)
2012年10月09日


海から家々まで、道路を挟んで10メートルも離れていない=瀬戸内市邑久町虫明




■「若いリーダーがいない」/自主組織率、全国43位/広がらぬ防災意識


 玄関の上がりかまちまで水があふれ、波打っていた。約30年暮らして、初めてのことだった。


 水の中に足を入れて靴を探り当て、膝(ひざ)までつかりながら外に出た。家の前を海水が川のように流れていた。


 「部屋まで水が入ってきそうで、心配でした」


 8年前の台風16号の夜のことを、片山軍次さん(70)は昨日のことのように振り返った。


 玉野市宇野の藤井地区は近い所で海岸まで約10メートル。土壁が腰の高さまで茶色くなっている家もある。あの日の高潮の跡だという。


 片山さんは5カ月前に、地区の会長に就いたばかりだった。地区の約500戸のうち半数が浸水した。


 数日後、また台風が来た。地区の町内会長に声をかけ、土砂降りの雨の中、公園の土を掘って土嚢(ど・のう)を作り、川沿いに積み上げた。


 翌年、自主防災組織を立ち上げた。高潮の警報が出たら町内会長らが集まって土嚢を作るようにした。


 しかし、1年半前。テレビの光景を見て、背筋が凍った。


 東日本大震災。船を押し流し、人々をのみ込む津波のすさまじさに、いてもたってもいられなくなった。


 地区の役員に声をかけ、約半年後、初めての津波避難訓練を企画した。約300人が参加。それぞれ近くの高台に避難した。だれが寝たきりのお年寄りを助けるか、避難ルートに危険箇所はないか、確認した。


 南海トラフ地震の国の被害想定で、玉野市は発生約3時間後に最大3メートルの津波が予想されている。「何かあってからでは遅い。いざという時の生死は、訓練にかかってると思います」


    ■  ■


 瀬戸内市邑久町虫明の虫明(むし・あげ)漁港。海からほんの数メートルのところに家が連なる。


 「津波が来たらいっぱつじゃ」。コミュニティ協議会の副会長を務める服部靖さん(69)がつぶやいた。


 南海トラフ地震では最大4メートルの津波が想定されるが、防波堤が途切れているところもある。65歳以上の高齢者が半数を超える町。「いかにみんなで連れだって逃げるか。仕組みを作らないかんのんじゃ」


 だが、昨年10月の津波避難訓練の参加者は住民の1割に満たなかった。「そうなったらなった時のことじゃ」という漁師も多い。


 総務省消防庁によると、昨年の県内の自主防災の組織率(組織がカバーする世帯の割合)は51・3%。全国平均より24・5ポイントも下回り、43位だった(宮城、岩手、福島は2010年のデータ)。


 協議会役員の一人が言った。「みんなを引っ張るリーダーになってくれる若い人がいないんです」。どこかあきらめたような口調だった。(逸見那由子)



◆山口大大学院・滝本浩一准教授(防災教育)


 災害時は消防車や救急車を頼れない。隣近所で助け合って逃げることになる。避難経路の確認や要救助者の把握には、地域がふだんから取り組む必要がある。


 岡山で自主防災組織の組織率が低いのは、旗振り役となる「防災リーダー」の育成が進んでおらず、市町村の担当者の研修も十分ではないためだろう。だが、ハザードマップで分かりやすく危険を伝えるなどの手法を活用し、組織を立ち上げることは難しくない。


 佐賀県は研修で約700人の防災リーダーを育てた。地域の力を育むには、行政の後方支援も重要だ。


※たきもと・こういち 防災教育、防災システム工学が専門。防災に強い町づくりをテーマに、昨年全国150カ所で講演した。


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