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金融政策スレ

561とはずがたり:2015/03/09(月) 10:49:49
>>560-561
 カーニー総裁はむしろ自分の裏庭に目を向け、英国の銀行の主たる規制当局者である自身がなぜ、大半の国の銀行がギリシャへのエクスポージャー(投融資残高)を減らしている時に、英国の銀行がギリシャの資産を大量に買い込み始めるのを許してしまったのか自問した方がいいだろう。

 ギリシャの問題については、英国はこれ以上ないほどゲームのプレーヤーであることから遠くかけ離れている。英国はゲームを至近距離で見ている観客で、ボールを顔面に食らいやすい。これは良い位置ではない。

 だが、それは、ユーロ圏の外にいるが自国の利益がユーロ圏と密に絡み合っている国が必然的に占める位置なのだ。

EU脱退の代償

 英国がEUから離脱した場合には、すべてのEU機関で同じことが起きる。EU離脱のコストと効果に関する経済的議論は、党派色が強いが、不毛だ。EU脱退の条件が全く未知だからだ。

 例えば、一部のユーロ懐疑派が夢見ているように、EUから脱退したら英国が一夜にして輸出大国になると期待するのは馬鹿げている。現在、英国が中国にモノを売ることを阻止するEU加盟の制約は何もない。

 同じように滑稽なのは、もし英国が離脱を検討したら、300万人の雇用が失われる恐れがあるという一部のEUびいきの警告だ。

 むしろ、EU脱退の経済性は、国民投票の後に行われる、離脱条件に関する2年間の厳しい交渉にかかっている。ギリシャの選挙の余波は、民主主義はドイツやスペイン、フランスに、不満を抱く当該国と同じくらい強気な発言をすることを強いることを物語っている。

 英国も、残るEU諸国の大半も、英国の離脱に関する交渉で明白な勝利を期待することはできない。十中八九は厄介な妥協に至るだろう。

 もし英国が欧州市場に対する幅広いアクセス――例えば、ロンドンの金融セクターがEU全域で営業する権利など――を望むのであれば、その特権に対して対価を払い、その他の単一市場の規制の大半を受け入れなければならない。

 英国の市民が他の欧州諸国で暮らし、働き、引退生活を送る大切な権利を維持することにも、相互関係が必要となる。英国は譲歩を勝ち取るだろうが、欧州市場に対するアクセスの縮小と、欧州市場の将来に対して全く影響力を持たないという形で代償を払わなければならない。

 欧州に影響されるが、欧州に影響を与える力を持たない――。これは、欧州の偉大な国家の1つにとって、甚だしく無力な立場だ。我々はギリシャに関するキャメロン氏やオズボーン氏、カーニー氏の弱々しい態度を注意深く観察すべきだ。万一、英国の離脱が現実になったら、これが英国の将来なのだから。


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