したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

金融政策スレ

448とはずがたり:2013/06/27(木) 16:48:30
>>447-448
?ただ、サブプライムローン問題からリーマンショックに至るときの価格形成において中国は米国とは違うという意見もある。米国では、証券化商品の価格の低下をきっかけとして実際の価格が不透明な中で、資金の出し手になった金融機関が売り一辺倒になって、ここの金融機関としては合理的な行動は、結局全体としてみれば大きくクラッシュを招いた。

?しかし、中国では資金の出し手は個人であるので、売ろうにも売れないので、それが大きなクラッシュを引き起こさないという考えだ。個人と金融機関の投資行動は違うのかどうかは、興味深い問題である。

?中国経済がリーマンショックのような規模のショックを起こすのかについて、予測するのは難しいが、これだけ各方面から指摘されているので、よもや起こることはないと信じたい。

中国政府がシャドーバンキング潰しに動けば
実体経済も壊す可能性がある

?ただし、金融政策をシャドーバンキング潰しに使うのであれば別である。金融政策は強力なマクロ経済ツールであるので、シャドーバンキングだけでなく、実体経済も壊す可能性があるからだ。角を矯めて牛を殺すになりかねない。シャドーバンキングに対する世界の流れは、業者規制で対応するという方向だ。中国人民銀行の高金利容認は一時的であり、その後資金供給の予定も公表しているので、とりあえずは一安心だが、金融政策での対応はあまりに乱暴だ。

?4月4日の本コラム第63回「バブル再来懸念に答える?その生成と崩壊への対応を検証する」で書いたように、インフレ率が高くないときに、金融引締めを行うのはまったく愚策である。日本の90年代以降の経済停滞は、90年当時の金融引き締めを正しい(平成の鬼平論)と信じこみ、その後も金融引締めを続けたことで説明できる。

?中国国家統計局が6月9日に発表した5月のインフレ率(消費者物価指数の上昇率)は前年同月比2.1%と、4月より0.3ポイント鈍化している。中国の2013年のインフレ率は「3.5%前後」となっており、今の金融引締めはシャドーバンキング潰しどころか、実体経済を壊してしまうだろう。

?中国のシャドーバンキングは、官製金融が跋扈し市場金利が浸透しないなかで拡大してきた。言うなれば、中国の市場化のシンボルでもある。これが中国には面白くないのかしれないので、金融政策でシャドーバンキング潰しがありえる。それが実行されると、中国経済でのリーマンショックの再来がありえるかもしれない。今のマネーストックの高い伸び率にストップかけると、90年代の日本のようになるだろう。


?もっとも、そうなっても、日本経済への打撃は最終限度に抑えられる。リーマンショック時に、世界各国が金融緩和する中で、日本だけが金融政策無策で刷り負け、円の相対的な希少性が増し、日本一国だけが円高になって経済不況を招いた。それは、白川日銀の失敗であったが、黒田日銀ではそうした失敗を繰り返すことはないだろう。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板