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仙台・宮城・陸奥
3974
:
荷主研究者
:2021/03/21(日) 23:13:25
https://kahoku.news/articles/20210228khn000032.html
2021年03月01日 06:00 河北新報
早すぎる廃止決定に不信感も 仙台市バス「八ツ森線」
http://tohazugatali.web.fc2.com/MIYAGI/20210301kahoku01.JPG
出席者から異論も出た八ツ森線廃止の住民説明会=2月6日、旧作並小新川分校
仙台市交通局が4月の市バスダイヤ改正で、青葉区新川、作並地区を走る「八ツ森線」の廃止を決め、一部住民が「早すぎないか」と戸惑っている。代わりの移動手段と位置付ける地域交通「八ツ森号」は、昨年8月に試験運行が始まったばかりで、まだ本格運行が決定していない。交通局は不採算路線を廃止し、地域交通に置き換える方針を打ち出したが、やや前のめりな姿勢に不信感が漂う。
(報道部・上村千春)
「試験段階で廃止表明するのはおかしい。置き去りにされたような気分だ」
青葉区の旧作並小新川分校で2月6日にあった八ツ森線廃止の住民説明会。新川地区に暮らす女性(78)は、交通局の性急な判断に声を上げた。
八ツ森線は新川地区とJR仙山線作並駅、市バス白沢車庫前などを結ぶ路線。平日のみ1日4往復運行する。採算性は全45路線で最も悪く、100円の収入を得るのにかかる費用「営業係数」は2019年度、1497円だった。
作並小のスクールバスの役割も担ったが、20年3月に閉校となり、20年度は利用が3割以下に低迷する。
地元町内会などは「路線バスの運行本数が少ない」「バス停が遠い」など住民の声を踏まえ、地域交通運営検討会を組織。昨年8月、予約制のデマンド型乗り合いタクシー「八ツ森号」の試験運行に乗り出した。
市の地域交通支援制度を活用し、目標の収支率を設定しながら段階的に本格運行を目指すという。交通局が八ツ森線の廃止方針を公表したのは、そのわずか4カ月後の昨年12月だった。
住民説明会で発言した女性も八ツ森号の本格運行を心待ちにする。居住する地区は公共交通の空白地帯。試験運行が始まり、自宅までタクシーが来るようになった。それでも朝夕しか運行しない日があるなど不便な面もあり、路線バスと補完し合うような姿を望む。
交通局の前のめりな姿勢も気になるという。市は新年度に鉄道や路線バス、地域交通の適切な組み合わせを議論し、持続可能な公共交通ネットワークの計画を策定する。女性は「将来像の検討を待たず、なぜ廃止なのか」と首をかしげる。
交通局輸送課の大浦健志課長は「新川、作並地区の地域交通は運行継続が見込まれ、市バスの代替手段は確保されたと考えている」と廃止に理解を求める。
新川地区地域交通運営検討会の石垣喜美雄会長は「路線バスの存続にこだわるのではなく、地域交通を使いやすくする方策を前向きに考えたい」と話す。
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