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仙台・宮城・陸奥
3971
:
荷主研究者
:2021/03/21(日) 22:54:30
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00589316?isReadConfirmed=true
2021/2/25 05:00 日刊工業新聞
東北テクノツーリズム推進協、最先端科学を観光資源化
次世代放射光施設の建設現場を視察するテクノツーリズム参加者ら
【仙台】最先端の科学技術と観光資源を融合した新たな旅行形態を探る動きが東北で始まった。東北テクノツーリズム推進協議会は、東北大学青葉山新キャンパスに建設中の「次世代放射光施設」を軸としたテクノツーリズムの可能性を提案。福島県浜通り地区でロボット産業集積の核となる「福島ロボットテストフィールド」などの観光資源化も視野に入れている。(編集委員・大矢修一)
「次世代放射光技術は、仙台の新たな名所になる。誇らしく思う」。1月に開かれた次世代放射光施設の工事現場視察に参加した仙台市内のある経営者は、2023年度に稼働予定の同施設に熱い視線を注ぐ。今回の視察は関連するセミナー、仙台圏など既存観光資源を組み合わせた旅行形態を探る試み。
2020年に発足した東北テクノツーリズム推進協議会は、日本航空、JTB、光科学イノベーションセンター(仙台市青葉区)などで構成する任意団体。同協議会による「次世代放射光施設を軸としたテクノツーリズムの創出」とのテーマとして、観光庁の誘客多角化実証事業の採択を受けた。
今回のプログラムは1月28日、29日の両日で実施。初日のセミナーはオンライン参加も含めたハイブリッド形式で約100人が参加した。同協議会の会長を務める菊池康文日本航空東北地域活性化推進室代表は「最先端科学施設と既存の観光資源との融合効果を探り、長期的にはビジネス化につなげていきたい」としている。
新型コロナウイルス感染症対策も踏まえ、「リアル」な対応となる施設の見学などは仙台圏を中心に参加者を絞った。最終日の次世代放射光施設の視察には約45人が訪れた。
同施設は仙台市営地下鉄東西線「青葉山駅」から徒歩で約15分の東北大青葉山新キャンパス内に立地。仙台駅から青葉山駅までは地下鉄で約9分と近く、仙台市中心部からの交通手段が整っている点も観光資源として注目を集める。同施設の建屋は、延べ床面積が約2万5300平方メートル。線型加速器を収めるライナック棟と、ビームライン機器を設ける蓄積リング棟などで構成する。大型放射光施設スプリング8の約100倍の輝度を実現する最新の加速器技術を導入する。20年12月末現在の工事進捗(しんちょく)率は約20%になる。
整備と運営は国と光科学イノベーションセンターを代表機関とする地域パートナーが手を組む「官民地域パートナーシップ」の形で取り組む。同センターの高田昌樹理事長は「一般の人が目にすることで、最先端科学との距離が縮まる」とテクノツーリズムの高まりに期待を寄せている。
(2021/2/25 05:00)
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