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仙台・宮城・陸奥
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:
荷主研究者
:2019/12/29(日) 19:53:20
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00542058?isReadConfirmed=true
2019/12/19 05:00 日刊工業新聞
インタビュー/東北大学ナレッジキャスト社長・荒井秀和氏 東北大の強み発揮
開発併走型コンサルで後押し
東北大学は、指定国立大学法人制度による研究成果の社会活用を促す子会社「東北大学ナレッジキャスト」(仙台市青葉区)を10月に設立した。ライフサイエンス・ヘルスケア分野に焦点を当て、当初は企業が抱える事業課題の解決などを支援するコンサルティング事業に取り組む。5年後に売上高10億円を目指す。新会社はどんな方向に進むのか。荒井秀和社長に今後の展開を聞いた。
―指定国立大学法人による新会社は今回で3例目となります。どのような方向を目指しますか。
「全く同じでは意味がない。東北大が持つライフサイエンス・ヘルスケア分野での強みを一段と世の中に発信し、産業界のニーズをとらえた形で『学』の研究成果を活用してもらう取り組みを進めていく。新しい価値を生み出していくことが大事だ。その中で事業の幅を広げたい」
―具体的な事業活動は。
「高付加価値のコンサルティング事業を展開していく。当初は医療機器開発支援サービスとして学内の東北大学病院臨床研究推進センター(CRIETO)との連携で、大手企業の新事業展開やスタートアップ企業などの製品化を開発併走型コンサルティングで段階的に後押しする。今後はCRIETOの一部人材を新会社で活躍できるようにもしたい」
―このほかの取り組みを教えて下さい。
「健康寿命延伸ビジネス支援サービス(スマート・エイジング・カレッジ)について取り組む。脳科学の研究で知られる東北大加齢医学研究所の川島隆太所長と連携し、大学の研究シーズ情報をレクチャーと意見交換の形で提供し、企業の課題解決につなげる。同カレッジは東京で各講座を開講しており、2020年度以降は新たな受講コースを増やす。受講生同士など『産』と『産』の交流を活発化させていきたい」
―今後の展開は。
「先端的な技術シーズを紹介する各種セミナーなどは東京が主戦場となっている。これからは仙台、東北地域にまで事業展開を広げていく。5年後には売上高10億円が目標とした。新会社が成長していく上で、最低限の目標と考えている。人材育成に目を向ければ、東北大が取り組む人工知能(AI)を活用できる人材を育てるカリキュラムなどを広げていきたい」
【略歴】あらい・ひでかず 84年(昭59)東北大工卒、87年仙台コンピュータサイエンス(現・日進サイエンティア)入社。00年社長、17年会長、19年東北大産学連携機構特任教授事業イノベーションセンター副センター長。宮城県出身、58歳。
【記者の目/収益還元の仕組みづくりを】
東北大が母校の荒井社長。長くベンチャー企業の経営を担い、大学との連携にも取り組んできた。19年2月から東北大に移り、今度は「学」の立場で産学連携を引っ張る。まだ指定国立大学法人制度が走りだしてから日が浅い。いかに大学の研究成果を事業化につなげるか。収益を大学に還元する新たな仕組みづくりが新会社に求められている。東北大約6000人の教職員らの研究成果を世の中に役立てる活動を一層してもらいたい。(編集委員・大矢修一)
(2019/12/19 05:00)
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