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仙台・宮城・陸奥

2906荷主研究者:2017/08/06(日) 22:32:07

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201707/20170719_11011.html
2017年07月19日水曜日 河北新報
<地下鉄と市長選>高い安全性 潜む危うさ

震災でコンクリートがはがれ落ち、鉄筋の一部がむき出しになった地下鉄南北線の橋脚=2011年3月25日、仙台市泉区

 仙台市地下鉄南北線は15日、開業から30年を迎えた。東北で最初の地下鉄は延べ17億人の足となった。23日投開票の市長選で争点となっているまちづくり政策は、南北線を抜きに語ることはできない。仙台の大動脈の起伏と新市長の宿題を探る。(仙台市長選取材班)

◎開業30年 光と影/仙台市地下鉄南北線(4)防災

<3日後に再開>
 車両は、仙台市地下鉄南北線の長町南駅から隣の長町駅に向かっていた。2011年3月11日。時刻は午後2時46分になろうとしていた。

 強烈な揺れ。運転士の峯田陽平さん(38)は反射的に非常ブレーキをかけた。トンネルはグニャリとうねり、壁面にひびが入った瞬間を目撃した。「つり革や手すりにつかまってお待ちください」。必死で車内放送を繰り返した。

 その後、駅員らとともに乗客約50人を長町南駅に誘導した。東日本大震災の発生時、峯田さんの車両を含め2編成が駅間を走行中だった。幸い脱線を免れ、人的被害はなかった。

 南北線は台原-富沢間が震災から3日後に再開したが、地上区間の泉中央-黒松間は高架被害が大きく、台原以北の再開は4月下旬と遅れた。地下の強みを示した形となった。

<直下型を警戒>
 大震災を乗り越えた今、交通局が最も警戒するのは長町-利府線断層帯の活動による直下型地震だ。地下鉄南北、東西両線は若林区内で断層帯と交差する。

 南北線愛宕橋-河原町間の若林区石名坂付近は、箱形トンネルの高さと幅を通常より約50センチ大きく設計。上下線の間は柱でなく壁にして強化した。東西線宮城野通-連坊間も、円形トンネルの直径が他の区間に比べ約50センチ大きい。

 南北線建設時から携わる森研一郎交通局理事は「被災した場合でも復旧の可能性を高めるのが狙い」と説明する。トンネルが壊れても、ずれが50センチ以内なら、車両が通るスペースを確保できるという。

 交通局には危機管理で苦い記憶がある。2006年に南北線富沢駅近くの引き込み線で起きた脱線事故では148本が運休し、ダイヤが終日乱れた。運転士の信号無視が原因だった。

 事故を教訓に、ヒューマンエラーがあっても自動的に回復するようシステムを改修。荒井車両基地には研修ブースを設け、脱線事故の検証資料を展示した。高橋篤鉄道管理部長は「地下鉄は改善を繰り返す経験工学。過去の事故を教訓に、安全性を高めなければならない」と強調する。

<防空壕も想定>
 交通局は5月、自然災害や大規模テロなどに備えた全国瞬時警報システム(Jアラート)の作動時、地下鉄全線で運行を止める運用を始めた。弾道ミサイル攻撃への対応で、地下鉄施設を防空壕(ごう)のように使うことも想定する。

 トンネルが崩落すれば、多くの人命が失われかねない。「もろ刃の剣」を安全へと導く取り組みは尽きない。


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