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仙台・宮城・陸奥

2710荷主研究者:2016/12/13(火) 21:30:00

http://www.sankei.com/region/news/161104/rgn1611040019-n1.html
2016.11.4 07:04 産経新聞
【みちのく会社訪問】
東洋機械(仙台市) 創業70年、特殊車両を保守・開発

 昨年12月に開業した仙台市地下鉄東西線や南北線では、終電後から始発前の運行時間外にレールや途中通過するトンネルなどの施設の点検が行われている。この点検で使われる特殊車両の保守・開発を担う。仙台中心部に本社を置き、青森、岩手、宮城の各県内に工場や出張所を構える。

鉄道会社がお客さま

 「東北一円の鉄道会社がお客さま。稼働中の特殊車両は300〜400両ほどある」

 佐々木拓(ひろし)社長は平成11年、祖父で創業者の荒木繁会長(当時)から経営を引き継いだ。

 特殊車両は、電気系統の状態やレールの亀裂、レール下の砂利、枕木などのすり減りを確認したり、レール下にたまる鉄の粉などの粉塵(ふんじん)を高水圧機で洗浄したり、安全点検作業に使うほか、砂利や枕木の運搬に使う車両もある。

 高所作業車やクレーン車など20〜60トン級の車両は国内メーカー製、高圧ケーブル配線・交換機など60トン超の車両はオーストリアのメーカーの製品を導入している。同社が担うのはこれら車両メーカーの代理店機能だ。メーカーが鉄道各社に納入した特殊車両を保守・点検し、車両を使った鉄道設備の点検作業を担う。

 数年前から自衛隊出身の20代の若者を採用し、現在は全社員62人のうち5人が働いている。「手を動かして機械をいじる地道な仕事。決して派手ではないが、乗客・乗員の命、安全を守る仕事という意味では自衛隊の仕事に通じるものがあるはず」と声をかけ、若手社員らを鼓舞している。「忍耐強く礼儀正しい。入社当初から社会人としての教育が既にできていたので、技術を教えるだけで十分だった」と太鼓判を押す。

ニーズに合わせて

 取引先のニーズに合わせて新たな車両開発や製造を進めている。

 排ガス規制や欧州製エンジンのコスト高に頭を悩ませる鉄道事業者のニーズに対応しようと、ディーゼルとモーターの2つの動力装置で動く車両「ECOセーフティーハイブリッド車両」を開発中だ。片方の動力を止めて、もう片方で稼働させることができるところが利点だ。

 開発を担当した設計開発準備室の鈴木浩一氏は「線路上で止まる可能性を限りなく低くするだけでなく、作業用途に応じて片方だけ動かすなど使い分けができる」と強調する。他にも、エンジンとの摩擦を避けるマグネット(永久磁石)クラッチを採用し、故障しにくい作りにした。

 また、長寿命鉛蓄電池を搭載することでバッテリーを制御する機能を持たせた。大容量の蓄電装置は携帯電話の基地局などでも使われる。佐々木社長は「将来的には、そういう方面にも販路を広げ、省エネや災害時の対策にも役立てたい」と話す。

 「逆指名してもらえるよう、今から準備を進めている」

 営業先は東北地方の鉄道事業者が中心だが、日本が鉄道輸出を進める東南アジアの国や地域の鉄道事業者に対する営業や開発も進める。「売って終わりではなく、鉄道保守のノウハウを伝える役割を担いたい」。創業から70年間かけて培った技術を生かし、新たなビジネスモデルを考え出す日々が続いている。(岡田美月)

                  ◇

■企業データ
 仙台市青葉区木町通1の5の30。昭和22年10月創業。鉄道保守に使う特殊車両の点検・整備事業のほか、車両メーカーの販売代行、部品調達、車両製造と販売を手がける。納入先はJR東日本や仙台市交通局など。資本金1152万円、売上高9億7千万円(平成27年8月期)。従業員数62人。(電)022・222・9831。

                  ◇

【取材後記】鉄道が時間通り、安全に走行する裏側では、大がかりな特殊車両を導入した点検作業が欠かせないことを再認識した。大手企業が進めにくい新たな車両の開発にも乗り出し、アジア進出に力を注ぐ。同社の活動を通じて、他国が日本の存在を意識する機会が増えたら良いと思う。


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