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仙台・宮城・陸奥
2555
:
荷主研究者
:2016/05/22(日) 20:25:32
http://www.yomiuri.co.jp/local/miyagi/news/20160430-OYTNT50313.html?from=ycont_top_txt
2016年05月01日 読売新聞
「魯迅の階段教室」一般公開検討
学術目的で公開されている階段教室
◆東北大、日中友好に一役
東北大学が、中国の文豪・魯迅ろじん※(1881〜1936年)の学んだ木造建物「仙台医専六号教室」について、現在の学術目的に限った公開方法を見直し、一般に広げることを検討している。仙台市青葉区のキャンパスに残る「魯迅の階段教室」と呼ばれる建物で、「中国で人気の魯迅ゆかりの場所が広く公開されれば、観光客が増え日中友好にもつながる」と地元の期待も高まっている。
階段教室は、魯迅が仙台医学専門学校(現・東北大医学部)で学び始めた1904年(明治37年)に建てられた。延べ床面積は135平方メートル。改修や改築を重ねてきたが、教壇に向かって階段状に机が並ぶ当時の姿を残す。
魯迅が同校で解剖学教授の藤野厳九郎(1874〜1945年)と出会い、毎週ノートを預けては添削を受けた様子は、自伝的短編小説「藤野先生」に描かれている。98年には当時の国家主席・江沢民ジアンズォーミン氏が訪れた。
長らく非公開だったが、中国関係者から要請を受け、東北大は2013年9月から学術目的に限って週2回の公開を始めた。15年4月以降、毎月80人前後が訪れており、6〜7割が魯迅を慕う中国人だという。4月7日、教室を訪れた中国浙江省・杭州の会社役員男性(54)は「魯迅は中国で最も尊敬されている偉人の一人。一般公開されれば、多くの人が来るだろうし、日中友好にもつながる」と話す。
15年の全国の外国人宿泊者は6117万人。10年の2・4倍と好調な中で、東北地方は東日本大震災の影響で51万人と横ばいで伸び悩む。宮城県や仙台市は「魯迅ゆかりの地を旅行プランで提示できれば、中国人観光客の増加が期待できる」と熱い視線を注ぐ。
現在、限定公開としているのは、老朽化による安全上の問題があるためで、多くの人が一度に訪れると重さに耐えられない可能性があるという。防犯上、管理人を置く必要もあるなど課題も多く、東北大の担当者は「移築も含め、公開方法を検討していきたい」と話している。
※魯迅 中国浙江省生まれ。1902年に官費留学生として来日し、医学を志す。04年に仙台医学専門学校に入学したが、文学の道を歩むため1年半で退学し、中国近代文学の基礎を築いた。代表作は「故郷」「阿Q正伝」など。
2016年05月01日 Copyright c The Yomiuri Shimbun
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