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仙台・宮城・陸奥

2524荷主研究者:2016/04/16(土) 17:34:34

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201603/20160324_13020.html
2016年03月24日木曜日 河北新報
<みやぎ富県10年>地元中小 人材が逼迫

従業員確保のためにプライムアースEVエナジーが完備した社員寮。右奥にもう1棟見える=宮城県大和町

◎製造業の現場から(5)限界

 「いろいろな媒体を通じて求人を出し続けても、応募が全くない」

 宮城県登米市で金属部品の表面処理を手掛ける松下塗装。従業員規模を約80人から上積みできず、小野寺利晴経営管理部長は頭を抱える。

 2011年、ベストセラーとなるトヨタ自動車の小型ハイブリッド車(HV)「アクア」の部品を受注し、業績を伸ばした。同時に人材確保に四苦八苦するようになった。

 14年春に始めた高卒の定期採用も、実績は2年間で2人止まり。小野寺部長は「地縁、血縁に頼る状況だ。若い人材がいなければ、会社の将来が見通せない」と危機感をあらわにする。

<戦略脅かす>
 11年3月の東日本大震災後の労働力不足は、何も沿岸部に限らない。深刻な人材難は、ものづくり産業を軸に中小零細企業層に厚みを持たせる宮城県の「富県戦略」の行方を脅かす。

 県内の有効求人倍率は県北を中心に高水準で推移する。公共職業安定所別の1月の倍率は築館1.56倍、大和1.50倍、古川1.26倍。宮城労働局は「自動車関連中心に立地企業の効果が大きい」とみる。

 トヨタ自動車東日本(宮城県大衡村)に部品を供給する豊田合成東日本(宮城県栗原市)と太平洋工業(岐阜県大垣市)は、栗原市内の生産拠点の人員を、いずれも2桁から130人規模まで引き上げた。「期間従業員を積極的に正社員に登用している」(太平洋工業)という。

 HV用バッテリー製造大手のプライムアースEVエナジー(静岡県湖西市)は14年、宮城県大和町にある宮城工場の第2、第3棟の建設に着手。それまでより300人多い900人への増員に踏み切った。

 採用募集は急きょ、東北6県に拡大。生活家電完備の社員寮を町内に2棟建て、宮城県利府町内の施設と合わせ250人分の受け入れ態勢を整えた。

<待遇で不利>
 対照的に、地元企業の逼迫(ひっぱく)感は増す。

 「大手と比べ、福利厚生も含めた待遇面でどうしても地元は不利」。大崎市内で電子部品製造業を営むヤマセエレクトロニクスの採用担当幹部は話す。

 大和町や大衡村がある黒川郡と栗原市に挟まれた大崎市は、特に人材難がささやかれる。幹部は「高校卒業後の地元志向の薄れや製造業離れも進んでいる」と厳しい見通しを示す。

 こうした流れに歯止めをかけようと、東北職業能力開発大学校(栗原市)は14年から、教員を派遣するなど市内の県立高とものづくり教育で連携。大学校の学生向けには、地元企業に働き掛け、工場見学を積極展開するなど大都市圏への流出阻止の試みに力を注ぐ。前田みづほ学務課長は「企業の採用が拡大する中、若者の視線を地元に向けさせたい」と話す。

 企業誘致により、東北における宮城県の「ダム機能」の強化を図る村井嘉浩知事。人口減少を語らずして地域の将来設計を描けない昨今、富県戦略の成長モデルは絶えず修正を迫られる。


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