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仙台・宮城・陸奥

2384荷主研究者:2015/12/19(土) 20:08:13

http://www.sankei.com/region/news/151128/rgn1511280057-n1.html
2015.11.28 07:10 産経新聞
【東西線 出発進行!】(下)「オール仙台」で取り組み重要

 ■不安残す収支計画 期待の沿線開発も足踏み

 「東西線の開業に向けて多くの市民が収支を心配をしていると承知している」

 仙台市の奥山恵美子市長は、25日の定例記者会見で吐露した。

 東西線建設事業が始まった平成15年度から今年度までに計2298億円の巨費が投じられた。国や市などは利払いなどを含め計約2971億円を負担する。

 市交通局は東西線の当初の利用者数を1日当たり8万人と見込み、これが年3%ずつ増加することを前提に財政計画を立てた。開業10年目の36年度に単年度黒字化し、24年目の50年度に累積赤字を解消する目算だ。だが、奥山市長が認めるように、この点が東西線最大の懸念材料だ。

 神戸市でも13年、東西線と同じく市内2本目の地下鉄線が誕生した。東西線より3駅少ない全10駅の「海岸線」だ。阪神大震災で甚大な被害を受け、「復興」を合言葉に再開発が進んだ点で東日本大震災からの復興を目指す仙台と共通する。だが、“先輩格”である海岸線の採算は厳しい状態に直面している。

 神戸市交通局によると、26年度の1日当たり平均利用客数は4万人あまり。しかし開業時には仙台と同じ1日8万人、5年目の17年度には13万人に達すると見込んでいた。19年目の31年度の単年度黒字化を目指しているが、26年度の赤字は62億円に上る。

 すでに開業から28年が経過した仙台市地下鉄南北線の収支状況も開業時の予測通りには進んでいない。

 「赤字がどんどん増えて行き詰まるという状況ではない。長期的にいえば、累積赤字解消の見通しは立っている」

 こう強調する奥山市長だが、単年度黒字化は当初予測より6年も遅れ、開業22年目の20年度にようやく達成。本来なら解消済みである累積赤字も895億円まで積み上がり、足元のペースで利益を積み上げても、解消にはあと30年かかる計算だ。1日当たりの利用者が予測を大幅に下回る平均16万6千人にとどまっていることが響く。

                 ■   ■

 不透明な要素は東西線のほうが大きい。南北線が「周辺に住宅地が最初からできていて、後追いで地下鉄が通っていく」(奥山市長)のに比べ、東西線は「これからの(沿線開発の)可能性に向けて作っていく地下鉄」(同)だからだ。つまり、東西線の収支計画は「沿線開発の稼働見込みを折り込んだ」(市交通局)ものなのだ。

 だが、肝心の沿線開発の進み具合はまだら模様だ。中心部の仙台駅や宮城野通駅、青葉通一番町駅の周辺では新たな商業施設の建設など再開発が急ピッチで進む。一方で、中心部から離れた卸町駅や六丁の目駅周辺などでは、市が土地の用途を変更しやすくする制度を設け開発促進を図ってはいるが、建設資材や人件費の高騰に阻まれ、民間企業の動きは鈍い。

 実際、大手デベロッパー(開発業者)からも「沿線開発を進めるには市場環境は良くない。しばらくは様子見だ」(幹部)との声が漏れる。奥山市長もこうした状況を認めつつ、「足踏みしている(事業者の)背中をいかに押していけるかが課題」と話す。

 「開発計画の進捗(しんちょく)を守ることが収支の達成を大きく左右する」

 こう指摘するのは三菱UFJリサーチ&コンサルティング名古屋本部の加藤義人副本部長。「交通インフラを整備した後、開発をどう進めるか。事業主体と都市開発を担う部門が連携し、『オール仙台』で取り組むことが重要だ」と加藤氏は分析する。

 東西線は仙台市民の生活や東北全体の経済成長にもかかわる大事業。市と市交通局が緊密に連携し、民間もうまく巻き込み、街にヒトやカネを呼び込む-。そんな難しいかじ取りが求められている。

                   ◇

 この企画は岡田美月が担当しました。


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