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仙台・宮城・陸奥
2103
:
荷主研究者
:2015/01/17(土) 15:29:28
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201501/20150104_11007.html
2015年01月04日日曜日 河北新報
人口「ダム機能」低下か 仙台市、転入鈍る
仙台市が東北唯一の政令指定都市として担ってきた人口の「ダム機能」に陰りが見えてきた。仙台は東北、北海道から人を集め、東京など大都市への流出を抑制してきたが、転入は減少傾向にあり、両地域の割合も低下しているからだ。ダム機能は東京一極集中の是正に重要だとされるほか、東北の人口減は経済活動に影響するため、市は危機感を募らせている。
市の統計によると、転入は2006年の4万9112人に対し、13年は4万7035人で2077人減少。そのうち東北と北海道からの転入と全体に占める割合は、06年が3万657人(62.4%)、13年が2万7052人(57.5%)でともにマイナスになった。
政令市に移行した1989年以降、転入は95年の5万9065人をピークに減り始め、04年に5万人を切った。東日本大震災が起きた11年は前年比5938人増の4万9914人と激増したが、12年からは再び前年割れに戻っている。
品田誠司・市政策企画課長は「東北の人が仙台を通り越して首都圏などに流出している可能性がある」と指摘する。市から三大都市圏への転出は、転入を差し引いた純転出が04〜13年の10年間で約4万人に上る。
昨年5月、有識者でつくる日本創成会議は2040年の人口推計を公表。福島県を除く東北5県の市区町村172のうち137市町村を「消滅可能性都市」に分類した。
地方の人口減の要因として挙げたのが、若年女性の減少と若者の大都市への流出だ。座長の増田寛也元総務相は昨年8月、市役所で奥山恵美子市長ら幹部職員を前に講演し、「仙台が東北のダムとなり、東京一極集中に歯止めを掛けなければならない」と訴えた。
東北の人口減は消費縮小を招くため、市の経済活動にとって死活問題になる。特に産業構造の3割を占める卸売業・小売業は東北の広い範囲を商圏とするだけに、打撃は大きい。
市はダム機能維持のため、(1)中小企業の活性化や交流人口の増加、起業促進を通じた産業構造の転換と強化(2)医療や教育の充実、子育て支援による暮らしやすい環境整備−に力を入れる方針だ。
奥山市長は「仕事と利便性の高い生活を両立できる都市に人は住む。仙台がこの二つをいかに短期間で成し遂げるかが、今後の勝負どころだ」と強調する。
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