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仙台・宮城・陸奥

1197荷主研究者:2011/05/07(土) 17:07:15

http://www.sankeibiz.jp/business/news/110429/bsc1104290503005-n1.htm
2011.4.29 05:00 Fuji Sankei Business i.
空港復旧、熊谷組の献身 慎重な作業、早期再開へ奮闘

仙台空港のがれき撤去は米軍や自衛隊も大きく貢献した=3月24日

 東日本大震災でターミナルビルや滑走路に甚大な被害を受けた仙台空港が今月13日、わずか1カ月あまりで国内線の就航再開にこぎ着けた。きょう29日からは就航時間が夜間にも拡大する。「復興のシンボルにしたい」。異例ともいえるスピード復旧の裏には、こうした思いで作業に打ち込んだゼネコンや空港関係者らの姿があった。

 就航再開まもない今月中旬、宮城県名取市と岩沼市にまたがる仙台空港に飛んだ。到着直前に窓から地上を見渡すと、家屋や自動車、がれきの山が目に飛び込んできた。予想以上の惨状だった。しかし降り立った滑走路と仮設のロビーは、1カ月前に大津波が襲ったとは思えないほど、整然としていた。

 「復旧をお願いしたい」

 3月12日未明、熊谷組東北支店に一本の電話がかかってきた。電話の主は仙台空港ビルの担当者。熊谷組は1997年に開業した空港ビルの施工を担当していた。被災状況が気がかりだった営業担当の水野賢司・お客様相談室長ら2人は、急いで空港に車を走らせた。

 夜明けとともに空港の惨状が明らかになった。滑走路と空港ビルの1階部分が水に没し、空港は完全な「陸の孤島」と化していた。

 水野室長らが空港内に入れたのは、ある程度水が引いた14日になってからだった。

 1階には大木や自動車、家屋が大量に流れ込んでいた。いつもの空港とあまりにもかけ離れた光景。われに返った2人は必要な資材の確認作業に取りかかった。

 「1日でも早く」。熊谷組と協力企業は、がれきなどの撤去と同時に、被害が大きくなかった国内線の到着口に臨時の発着ロビーを設置する作業に精力を注いだ。

 その作業は、照明がなく作業は日中に限られるなど、普段とは勝手が違った。現場責任者は作業者の士気の高さを頼もしく思いながらも「力みすぎると危険だ。2次被害があっては元も子もない」と繰り返した。作業は慎重かつ迅速に進められた。

 仙台空港は東北地方の拠点空港で、国内線と国際線を合わせた年間の利用客は約279万9000人、貨物取扱量は約1万3500トン(いずれも2009年)。名実ともに東北の要だ。

 それだけに滑走路などを管理する国の動きも速かった。緊急物資の輸送拠点にするため、自衛隊や米軍などが急ピッチでがれきなどの撤去にあたった。3月末には3000メートルの滑走路全体が使用可能になった。

                   ◇

 ■経済拠点 9月の全面復旧へ全力

 国土交通省東京航空局仙台空港事務所の大坪守仙台空港長は「米軍の力は大きかった」と振り返る。こうした尽力もあって民間機就航への道も大きく開ける。国交省は、空港ビルの復旧状況もみて、就航再開日を4月13日に決めた。

 「これならいけるぞ」

 全日本空輸仙台空港所の猪木康正所長は、がれきの山が撤去され、日に日に変わる空港の風景に、胸が高ぶった。

 猪木所長は3月下旬、本社から早期復旧の特命を帯びて現地入りした。「(復旧に)何が足りないか。わからなければ、新しい空港を作るつもりで対応しろ」。旅客、貨物、運航、整備などの各部門に指示を飛ばして回った。

 そして4月13日、国内線の一部で民間航空機の就航が再開した。全日空の旅客担当、佐口香奈さんは「やっと青い飛行機(全日空機)が仙台空港に来た」と熱くなる目頭を押さえつつ利用客を迎えた。

 現在、仙台空港は日本航空と全日空合わせて東京・羽田、大阪・伊丹間の計8往復の就航。国内線1日40往復と国際線週40往復という震災前の水準にはほど遠い。しかし、仙台空港ビルの伊藤克彦社長は「東北の復興のシンボルとして、一定の役割は果たせた」と、張りつめた顔を一瞬緩めた。

 発着ロビーで利用客に話を聞いた。鹿児島に単身赴任中の仙台市泉区の会社員、坂口憲人さん(58)は「あんなに被害が出たのに、1カ月間で復旧したのはすごい。がんばってくれている」と笑った。思いは通じていた。

 仙台空港では9月の完全復旧を目指し、懸命の作業が進められている。29日からは発着可能な時間帯が午後9時半まで拡大。就航便も計9往復に増える。

 現在、最優先なのは冠水した電源系統の復旧。同時に、今後の津波対策の検討も重ねられているところで、作業は着々と進められている。

 「空港は経済活動の拠点になる。1カ月間で暫定復旧できたことを糧に、半年といわず早期の全面復旧を目指す」(伊藤社長)。東北の戦いはまだ続く。(中村智隆)


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