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芸術・美術・音楽

681チバQ:2018/01/06(土) 05:57:14
https://mainichi.jp/articles/20171213/k00/00e/040/222000c
美術館
全国に広がる「会話OKの日」に賛否
毎日新聞2017年12月13日 08時33分(最終更新 12月13日 10時10分)
 ひそひそ声すら響いてしまう静寂の美術館。ちょっとした異変が起きている。周りに気兼ねなくおしゃべりできる日や、子ども連れ歓迎の日を設ける動きが広がっているのだ。美術館は来館者増を期待するが、静けさを求める来館者と日を分けることに首をかしげる人もいて、鑑賞のあり方に一石を投じている。

 「取っ手の部分、何の形かな」「この器、煮物を盛り付けたいわ」。焼き物専門の戸栗美術館(東京都渋谷区)は6月から毎月第4月曜を「フリートークデー」とした。展示替えのたびに夫婦で来館しているという東京都内の女性(68)は「普段は控えているけど今日は遠慮なくしゃべれる」と歓迎する。ただ、アンケートで「静かで落ち着いている美術館」と評価されてきたため「フリートークデー」はこれまで定休だった月曜にした。学芸員の黒沢愛さん(27)は「リラックスした来館者の表情からも楽しげな様子が伝わる」と話す。

 また、東京都美術館(台東区)が7月末の休室日を中学生以下とその家族だけの「キッズデー」に設定したところ、館内は子どもたちであふれた。やや薄暗い館内の雰囲気もあり、子どもたちは集中してゴッホやモネの作品に見入った。千葉県柏市の30代の母親は0歳児の長男をベビーカーに乗せ「産後初めて美術館に来られた」とうれしそう。

 こうした取り組みは全国に広がっている。静岡県立美術館(静岡市)や町田市立国際版画美術館(東京都町田市)では、いずれも通常開館日の毎週水、土曜に設定した。

 8月から毎月第1日曜を「会話を楽しむ日」にした「神奈川県立近代美術館 葉山」では約30人の来館者にインタビュー形式の調査をした。その結果「会話を楽しむ日と分からないほど静かだった」という感想や「おしゃべりが生まれるような(イベントや構成などの)工夫や、話をしやすい環境づくりも必要」と課題を挙げる人もいた。

 調査を担当した立花由美子さん(28)は大英博物館でのインターン経験がある。にぎやかな海外のミュージアムの様子を目の当たりにし「作品に興味を持った結果として会話が生まれるのは不思議なことではない」と考える。だが「海外で当たり前でも日本の各館のコンテクスト(状況や背景)を知ることなしに『会話を楽しむ日』の導入はできない」と調査のきっかけを語る。確かに、美術館での会話についての考え方は個人差がある。立花さんらの調査でも9割以上が会話を楽しむ日を「継続してもよい」と答えたが、その日を利用するかどうかという問いには約3割が「その日は避けたい」と答えた。

本来は規制なし
 展示室は静かに、というのは何のためか。どの学芸員も「あくまでマナー。作品保護や周囲への気遣いができれば会話は制限されていない」と口をそろえる。美術館における教育普及活動に取り組む大原美術館(岡山県倉敷市)はウェブサイトで「美術館には理由のない規制はない」と館の方針を明確に示す。「全ての理由が『作品を守る』『他のお客様の迷惑にならない』という二つに要約される。これを守れば、ゆっくりとおしゃべりをしながら展示場をめぐっていただいてもよい」

 ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)でも議論を呼んでいる。和歌山県立博物館の主査学芸員、大河内智之さん(43)は展示室で解説中、来館者から「うるさい」と言われたことがあったという。他施設の見学中に注意されたこともあり、5年前に「同質でないものを排除する論理になっていないか」とツイッターでつぶやいた。

 すると次々に意見や経験談が集まった。「作品に入り込むには静けさが必要」「トークフリーデーは折衷案としてはいいが、平時にトークしづらくなる」

 大河内さんは「ミュージアムは感動を共有したり疑問点をディスカッションできたりする場所」と考える。静寂の場であるべきかどうかについては「何のための場所かを考えるためにもさらに議論が必要」と話す。


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