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芸術・美術・音楽

638とはずがたり:2016/10/16(日) 22:59:12

誰が音楽をタダにした? CDが売れない時代を作った張本人を発見
巨大産業をぶっ潰した男たち
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49774
スティーヴン・ウィット

僕は海賊版の世代だ。

1997年に大学に入った時、mp3なんて聞いたこともなかった。

初めての学期末に、2ギガバイトのハードドライブに海賊版の曲を何百と詰め込んだ。卒業する頃には、20ギガバイトのドライブ6台がぜんぶ満杯になった。

2005年にニューヨークに引っ越した頃には、1500ギガバイトの音楽を集めていた。アルバムにするとおよそ1万5000枚だ。再生待ちに1時間はかかったし、アーティストのアルファベット順に曲を並べ替えたら、ABBAからZZトップまで聞き終わるのに1年半はかかる計算だった。

僕はものすごい数の海賊版をダウンロードして、それをだれにも言わなかった。秘密を守るのは簡単だった。僕はレコード屋にも行かなかったし、パーティーでDJもしなかった。曲のファイルはチャットチャンネルで見つけたり、ナップスターとビットトレントを通して手に入れたりしていた。



数年前のある日、ものすごい数の曲をブラウジングしていた時、急に根本的な疑問が浮かんだ。ってか、この音楽ってみんなどこから来てるんだ? 

僕は答えを知らなかった。答えを探すうち、だれもそれを知らないことに気づいた。

もちろん、mp3やアップルやナップスターやパイレートベイについては詳しく報道されていたけれど、その発明者についてはほとんど語られていないし、実際に海賊行為をしている人たちについてはまったくなにも明かされていなかった。

僕はこの疑問に取りつかれ、調べていくうちに今まで知らなかった驚きの事実を発見しはじめた。

僕は、初めてのmp3海賊グループによる声明書を見つけた。ファイルが古すぎて、それを見るのにMS-DOSのエミュレータが必要だったくらいだ。

それから、最初のmp3エンコーダのシェアウェアのデモも見つけた。発明者たちも失くしたと思っていたものだ。

30年におよぶ海賊行為を記録した秘密のデータベースも見つけた。1982年以降、すべての主な海賊グループがリークしたソフトウェア、音楽、映画のリストがそこにあった。

ミクロネシアやコンゴの秘密のウェブサイトも見つけた。サイトの本当の持ち主はわからないが、パナマのペーパーカンパニーのもとに登録されていた。

数千枚もの裁判資料の中に埋もれていた盗聴記録やFBIの監視記録も見つけた。協力者の証言からは、人知れず進行していた世界的な陰謀の詳細が、つまびらかになっていた。

音楽の海賊行為はクラウドソーシングがもたらした現象だと僕は思い込んでいた。つまり、僕がダウンロードしたmp3は世界中のあちこちに散らばった人たちがそれぞれにアップロードしたものだとイメージしていた。そうしたバラバラのネットワークが意味のある形で組織されているとは思いもしなかった。

でもそれは間違っていた。ネット世界に住むどこかのだれかが、わからないところから持ってきたファイルもあったが、海賊版のmp3の大半は、少数の組織されたグループから発信されていた。

犯罪データ分析を使えば、だいたいmp3の発信源を突き止めることもできた。既存の調査報道の手法も取り入れることで、僕はさらにその範囲を絞ることができた。海賊ファイルの発信源を突き止めただけでなく、多くの場合はその日時や特定の個人を突き止めることもできた。

もちろん、本当の秘密はそこにある。インターネットは人でできている。海賊行為は社会現象だったし、どこを探せばいいかがわかれば、クラウドの中にいる個人も特定できるようになる。エンジニア、企業経営者、従業員、捜査員、犯罪者、働き疲れたサラリーマンなど、あらゆる人が加担していた。


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