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芸術・美術・音楽

281チバQ:2012/09/04(火) 22:15:20
http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2012090402000114.html
CGに負けないミニチュアの力 「特撮博物館」が盛況
2012年9月4日 朝刊

「特撮博物館」に展示されているミニチュアセットの間を歩く入場者=東京都江東区の東京都現代美術館で


 東京都現代美術館(東京都江東区)で開かれている「特撮博物館」が盛況だ。「エヴァンゲリオン」シリーズで若者にカリスマ的な人気を誇る映画監督の庵野(あんの)秀明氏が、特設博物館の館長を務め、怪獣映画やテレビシリーズの特殊撮影で使われたミニチュアや小道具など、約500点を展示している。コンピューターグラフィックス(CG)を用いた特撮が全盛の今、なぜミニチュア特撮なのか−。 (井上喜博)

 「CGでミニチュアのような重量感は出ない。CGで飛ぶシーンが多い映画はそれをごまかすため」。今回の展覧会に合わせ、ミニチュア製作会社マーブリング・ファインアーツが開いた特別講座。仮面ライダーシリーズなどの特撮を担当してきた特撮研究所の尾上克郎専務は、ミニチュア特撮の魅力を熱く語った。

 「ミニチュアには、予想どおりにはいかない偶然性の面白さがある。最近は街中にある実際のビルの設計にもCAD(コンピューター利用設計システム)と呼ばれるソフトが使われているが、同じビルばかりでつまらない街並みになった」

 マーブリング・ファインアーツの岩崎憲彦社長はもっとシビアな見方だ。「ミニチュア特撮が『ちゃっちい』と言われるのは、その出来が悪いから。特撮はCGも含め、常に新しいことに挑戦して進歩してきたのに、いつの間にか伝統工芸になってしまった部分がある」。その上で「ミニチュア特撮を進化させるためにも、ぜひ若い世代にこの業界に飛び込んでもらいたい」と呼び掛けた。

 特別講座では参加者を交えたミニチュア特撮の実演も行われた。「パンフォーカス」「ハイスピード撮影」「強遠近法」という三つの手法に従って、ビルが隕石(いんせき)に壊されるシーンなどを撮影。再生された迫力の映像に会場から大きな歓声が上がった。

      ■

 「ウルトラマンタロウ」(TBSテレビ)に「ファイヤーマン」(日本テレビ)、「ジャンボーグA」(現テレビ朝日)。一九七〇年代前半、ミニチュア特撮が欠かせない巨大ヒーロー番組が、毎日のようにテレビで放映されていた時代があった。それが七〇年代後半以降、ぷっつりと姿を消してしまう。

 三鷹の森ジブリ美術館(東京都三鷹市)の三好寛学芸員によると、石油ショックによる着ぐるみなど製作機材の高騰と番組のマンネリ化、それにアニメーションという強力なライバルの台頭が主な理由という。

 ただ、ミニチュア特撮にもっとも打撃を与えたのは、九三年の米国映画「ジュラシック・パーク」のヒットによるCGの本格的な普及だ。かつてはCGはコストと手間がかかるといわれたが、現在では立場が逆転。前出の岩崎社長によると、ミニチュア特撮の市場規模は二十年前と比べると十分の一に縮小したという。

 今回の展覧会は「ミニチュア特撮の衰退とともに、これまで保管されてきた貴重なミニチュアや資料が失われてしまう」という庵野氏の危機感から企画された。

 会場ではCGを一切使わずに撮影された約八分間の特撮映画「巨神兵(きょしんへい)東京に現わる」も上映されている。ミニチュアが過去の遺物となるかどうかは、若い世代の双肩にかかっていそうだ。

 特撮博物館は十月八日まで。


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