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芸術・美術・音楽

252チバQ:2012/05/26(土) 00:14:58
http://www.sankei.co.jp/netview/yahoo/kdk/120521.html
日本科学未来館 異色の企画展
「世界の終わりのものがたり」

 ■震災後…科学への不信 受け止め

 先端科学技術の紹介や啓蒙(けいもう)活動を行う博物館「日本科学未来館」(東京都江東区)で、科学技術がもたらす未来への不安をテーマにした企画展「世界の終わりのものがたり−もはや逃れられない73の問い」が開催されている。東日本大震災後の科学技術への信頼感低下を意識した、異色の内容だ。(磨井慎吾)

 ◆疑問を投げる質問

 薄暗い会場には、質問文を浮かべて白く光る三角錐(さんかくすい)が林立している。「あなたの人生でいちばん心配なことはなんですか?」「どんな病気になるかあらかじめ知りたいですか?」など身近な話題から始まり、「地球の終わりを想像したことがありますか?」「あなたにとって世界の終わりとは、なにが終わることなのでしょうか?」といった宇宙規模の疑問に至る73の問いを、生命や太陽系に関する最新の知見を紹介する展示を眺めながら考えさせる構成になっている。

 基調となるのは、文明も人類も地球も、いずれ終わってしまうという認識だ。「リスクをもたらす可能性のあるテクノロジーの研究を進めるべきでしょうか?」「人が生みだしたテクノロジーを、人は使いこなすことができるのでしょうか?」など、科学技術への信頼に疑問を投げかける質問文も多い。科学の明るい面を紹介してきた同館としては、異例の内容だ。

 ◆活動のあり方問う

 展示を担当した同館キュレーター(学芸員)の荻田麻子さんは、「科学コミュニケーション活動は、科学技術をいかに分かりやすく、楽しく伝えるかだとよく言われる。ただ震災後、原発事故などで科学技術に対する社会の信頼は大きく揺らぎ、本当にそれだけでいいのかという問いを痛切に感じるようになった」と企画の背景を明かす。

 震災以降、科学コミュニケーション活動のあり方が問い直されているという意見は多い。東大地震研究所で一般向けの啓発事業を担当する広報アウトリーチ室助教の大木聖子(さとこ)さんは、「分かりやすく、楽しくという観点ばかりでは、科学は何でも解決できるという科学万能主義を助長してしまう」と危惧する。地震予知が現状不可能という地震学の限界を地震学者が積極的に語ってこなかったために、予知前提の非現実的な防災活動が行われている例などを踏まえ、「科学の限界や課題を伝えることこそ、これからの科学コミュニケーション活動に重要」と訴える。

 ◆単なる思考の参考

 荻田さんは「例えば、小さい子供を持つ母親にとって、いかに十分安全だと頭で理解していても、基準値以下だが放射性物質が検出された食べ物をわが子に与えたくないというのは普通の感情。そんな人の気持ちに、科学技術はどこまでこたえることができるのか。それを問う場としたかった」と語る。科学の立場から考えるヒントだけは置くが、“正解”はどこにもない。科学を単なる思考の参考として提供し、判断は来場者一人一人に委ねる。新しい科学コミュニケーションの試みだ。

                   ◇
 6月11日まで。火曜休館。入館料は大人1000円、18歳以下300円。問い合わせは、同館(電)03・3570・9151。

2012年5月21日 産経新聞 東京朝


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