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芸術・美術・音楽

158チバQ:2011/07/09(土) 00:43:46
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110706/osk11070612570011-n1.htm
温度上げればカビ・虫…節電か文化財保護か、悩む博物館・美術館
2011.7.6 11:58 (1/2ページ)
 関西電力の一律15%程度の節電要請など、夏の電力危機を乗り切るための節電対策に、各地の博物館や美術館の学芸員らが苦悩している。節電のためには、館内の空調設備の設定温度を上げざるを得ないが、管理に失敗するとカビや虫が発生し、貴重な文化財の損傷につながりかねない。「節電にはできるだけの協力はしたい」としながらも「万が一カビが生えたら、取り返しがつかない」と不安を吐露している。

 「7月1日に特別収蔵庫の設定を1度あげました。やはり気になって何度も湿度計測器を見に行ってしまいますね」。堺市博物館(堺市堺区)の吉田豊学芸課長は苦笑する。同館の年間消費電力は90万キロワット時(平成22年度)。このうち大きな割合を占めているのが、絵画や古文書を保管する特別収蔵庫約600平方メートルの空調で、真夏は24時間、稼働させている。

 同館では、要請を受けて節電方法を検討。やはり収蔵庫の温度管理が効果的だ、ということになり、外気を入れないように扉の開閉の回数を減らすことなどを決め、さらに温度設定の変更も行うことにした。

 施設の関係者の間では文化財の保存には「温度20度、湿度60%」を保つことが理想とされている。同館では、夏は22度を基準としているが今年は「24度ぐらいまでにすることを検討している」(吉田課長)

 ただ、心配なのはカビや虫だ。特別収蔵庫には、安土桃山時代の「南蛮屏風(びょうぶ)」(国重要美術品)などが収められている。近年は、湿度管理を徹底すれば、温度はある程度上げても影響しないという研究報告があることから、収蔵庫中5カ所に設けられた湿度センサーの数字の変化に気をつけながら「慎重に管理していきたい」としている。

 大阪市中央区の大阪歴史博物館では、すでに平成16年ごろから収蔵庫の温度と湿度をコントロールして、節電に取り組んでいる。館内の約50カ所で10分ごとに温度と湿度を計測。湿度50%、温度20〜25度で運営している。収蔵庫の保湿保温性が高く、当初24時間稼働させていた空調を、約12時間まで減らしたこともあり、17年度から5年間で約24%の節電に成功した。運営課長の文珠省三さん(57)は「徹底した管理をしたうえでの数字。神経を使う作業です」と話す。

 一方、大阪市北区の国立国際美術館では、例年通りの温度設定で乗り切るつもりだ。昨年度から電球を蛍光灯からLED(発光ダイオード)に替えるなど、以前から節電対策を実施しているが、今回の要請を受け、電動ポンプで水をくみ上げている屋外の滝を停止した。庶務課運用係の藤本健司さん(41)は「収蔵庫の温度をさわるのは、できることをすべてやった後の最後の手段にしたい」と語る。

 最先端の文化財保護技術を研究する東京文化財研究所(東京都台東区)には、5月ごろから各地の施設から、節電方法についても問い合わせが相次いでいるという。同所の石崎武志副所長は「頻繁な温度の上げ下げはよくないので、電力ピークだけ上げればいいわけではないが、湿度のモニタリングを徹底すれば節電は可能」と話している。


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