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利水・治水スレ
922
:
とはずがたり
:2014/06/16(月) 15:29:55
>>919-922
3.地域住民の主体的な参加
…小水力発電を導入するためには,地域住民の積極的な参加に基づいた導入を促進しなければ,権利関係の処理が難しいし,合意は形成されない。
そのためには、地域が主体となり小水力発電を進めることが、もっともスムーズで地域のためになる。設置後も,取水口や水路の管理を日常的に行う必要がある。とりわけ,草刈り時期や落葉時期には,一日に数度ごみ取りを行っているほか,イノシシやイタチなどの動物が水路に落ちていることもあるという…地域住民の積極的な参加に基づいて進められる方が,持続的なものになる。
この点について,イームル工業顧問の沖武宏は,これまでの開発を振り返り,次のような考えを述べている7)。
中国地方では小水力発電により,今でも農協の収入になっている。結果として地域に還元されていますが,一人ひとりには実感はない。発電所をつくるときには村中が沸いてね。竣立式は学校でやるんですが,織田は当然,現場担当の私も呼ばれてもうへとへとになるまで飲まされるほど喜んでもらった。ところが数年して行ってみると,みんな関心がなくなってるの。つくるときは村人が雇用されたりして恩恵があるんだけれど,済んだら農協にしかお金が入ってこないから。だから,これからはそういうやり方ではなく,「地域のエネルギーなんだ」という意識を長期にわたって持ってもらえるような仕組みが必要。本当に実感してもらおうと思ったら,自分たちで出資して配当を受け取るとか,雇用の場にしなくては,というのが私の思いです。
今後の地域小水力発電の開発・設置にあたっては,地域の合意形成だけでなく,地域住民の主体性が生成され,かつ,それが持続するような仕掛けが合わせて必要である。そのためには,沖が言うように,地域の雇用を創出するなど,小水力発電の導入が,地域の課題を包括的に解決する起点になるような枠組みを構築することが重要な課題となる9)。
Ⅵ 結 論
…中国地方の地域小水力発電所の調査を行っていると,現在も稼働している発電所は,自然の地形に基づき,地域の空間のなかに適正に配置されたものであることに気付かされる。他方で,休止あるいは,廃止された発電所は,取水口から発電所までの導水路が長い,大きな落差を取るため圧力管部分が長い,水路の点検・保守が困難など,少し無理をしていると感じられる空間利用が多いように映った。自然の地形に根ざした利用からかい離すればするほど,日々のメンテナンスが困難になり,設備更新のための費用も増大するため,施設の維持が困難になる。第一次産業が,「直接に自然からなにものかをとりだす産業」10)であるとすると,自然環境や地域の地形,空間からエネルギーをとりだす地域小水力発電は,真に第一次産業である。
…なお,本論は,(独)JST社会技術研究開発センター「地域に根ざした脱温暖化・環境共生社会」研究開発領域の研究開発プロジェクト:「I/Uターンの促進と産業創生のための地域の全員参加による仕組みの開発」(研究代表 島谷幸宏)の成果の一部である。
最後に,本論が成るにあたっては,広島県内での文献や資料の収集・分析以外にも,イームル工業株式会社,JA広島北部,志和堀電化農業協同組合,北広島町役場,NPO法人INE OASAなどにヒアリングさせて頂き,現場を
案内して頂いた。…
Ⅶ 引用文献
1)秋山武(1980)農協小水力発電の歴史と問題点.協同組合経営研究月報 第323号:55-68.
2)沖武宏(2011)60年前から農協発電を支える水力発電メーカー・イームル工業.季刊地域 第7号:60-65.
3)(独)JST社会技術研究開発センター編(2010)小水力発電を地域の力で.公人の友社
4)中瀬哲史(2005)日本電気事業経営史――9電力体制の時代.日本経済評論社
5)衆議院農林委員会(1952)第15回 国会農林委員会 第8号.
6)中国地方電気事業史編集委員会編(1974)中国地方電気事業史.中国電力株式会社
7)沖武宏(2011)小水力発電の巨人織田史郎.水の文化第39号:28-33.
8)渡部喜智(2011)農協等の取り組む小水力発電事業への期待と課題.農中総研 調査と情報:第26号:8-11.
9)山下輝和・藤本穣彦・石井勇・島谷幸宏(2012)小水力エネルギーを起点とした地域住民の主体生成過程に関する一考察.河川技術論文集:掲載決定済(2012年6月刊行).
10)鶴見和子(1974)社会変動のパラダイム――柳田国男の社会変動論.(思想の冒険――社会と変化の新
しいパラダイム.鶴見和子・市井三郎編,筑摩書房):145-186.
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