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利水・治水スレ

635とはずがたり:2011/09/16(金) 20:41:15

'11/9/11
4つの土砂ダム 「深層崩壊」の恐怖
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201109110052.html

 紀伊半島豪雨で大小12の土砂ダムができた。うち四つは決壊して土石流が発生する恐れがあり、住民は不安と緊張の中で避難生活を送る。決壊は避けられるのか。ダム形成のメカニズムと対策を検証した。

 ▽深層崩壊

 特徴的なのは、深さ数十メートルの地盤までえぐれていることだ。被害が大きかった奈良県五条市や和歌山県田辺市の周辺は研究者の間で、表層土とともに深層の地盤も崩れる「深層崩壊」の多発地域として知られた。

 産業技術総合研究所地質調査総合センター(茨城県つくば市)によると、日本列島の主な山地は、海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込む際、海洋プレートの堆積物が大陸側に押しつけられてできる「付加体」が土台になっている。

 付加体は強い圧力を受け、不連続な地層ができやすい。岩がまじった地層にうろこのような割れ目が走り、大量の雨が降れば深部に染み込んでたまる。さらに、今回大規模な土砂崩れが起きた場所は山の斜面と地層の傾きがほぼ平行で滑りやすい。浮き上がった地盤の塊が「流れ盤」となって崩落、川をせき止めた。

 ▽中越より危険

 土砂ダムは2004年の新潟県中越地震で55カ所、08年の岩手・宮城内陸地震でも15カ所出来たことがある。中越で最大規模だった東竹沢のダムは高さ31・5メートル。五条市大塔町清水のダムは高さ120メートル、水の量は5倍以上の約1300万立方メートルと、はるかに大きい。

 国土交通省北陸地方整備局の浅井誠二あさい・せいじ建設専門官は土質の違いに着目。「中越は水を通しにくい細かい土砂や泥。今回は岩石がまじり、豪雨で土が大量の水分を含んでいる」と、より高い決壊の危険性を指摘する。

 内陸地震では、ダム上部から「越水」したが、流量が少なく、浸食による決壊には至らなかった。清水のダムは3日間で水位が1メートル以上も低下。堤の下部から水が漏れ出し水道みずみちができているとみられ、越水せず決壊を招く可能性がある。

 また、東竹沢は近くまで国道が通り、重機の投入がスムーズだったが、それでも排水路完成までに約2カ月かかった。今回の四つはいずれも山奥でインフラが脆弱ぜいじゃくなエリア。排水などの処置には困難が予想される。

 ▽マニュアル

 国交省が専門用語で「河道閉塞へいそく」と名付ける土砂ダムは「天然ダム」「せき止め湖」とも呼ばれる。焼岳の噴火で出来た長野県・上高地の「大正池」のように美しい天然湖を形成する場合もあるが、土砂崩落による湖が安定して長く続く例はほとんどないとみられる。

 清水のダムが決壊すれば土石流は約20キロ下流まで押し寄せると予想される。中越、内陸地震後につくられた「天然ダム対策工事マニュアル」は、水位監視などの初期対応から、排水路建設、土砂の撤去といった最終的な対策まで具体的に示されている。

 近畿地方整備局は8日から水位計のブイを投下し、カメラ設置を終了。下流域には夜間でも土石流発生をキャッチできるセンサーの配備も検討する。10日に上空から視察した京都大防災研究所斜面災害研究センターの釜井俊孝かまい・としたか教授は「安定するか決壊するかは五分五分で切迫した状況だ。台風シーズンを乗り切り、来年の梅雨、雨が多くなる時期までに早く水を抜きたい」と話した。


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