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利水・治水スレ

1444とはずがたり:2018/11/19(月) 07:07:57
既存のダムの機能を生かす ―相原発電所―
https://www.kankyo-business.jp/column/012929.php
市川 倫也
2016年07月11日号掲載

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今回紹介する山口県萩市の相原発電所は、逆調整池の堰堤を活用して設置されている。逆調整池は、大規模な発電用ダムの下流に、小さな堰を設けてつくられた池で、発電所から放水される大量の水を一時的に貯め、水量を調整しながら放流することで下流の水位変動を安定させる機能がある。
工業地帯を支える企業局の新たな取り組み

中国山地に発し、萩市で日本海に注ぐ二級河川の阿武川。その中流域に、治水や発電などを目的に建設された阿武川ダム(堤高95m)があり、その5km下流に相原ダム(堤高7.8m)がある。ともに県によって1975年(昭和50)に建設された。この相原ダム(逆調整池)の機能を使って、山口県企業局によって建設されたのが相原発電所だ。

相原ダムと阿武川ダムの位置図

相原ダムと阿武川ダムの位置図。阿武川ダムの直下に、最大出力1万9500kWの新阿武川発電所がある

山口県企業局の発足は1965年。戦後日本で初めて、県の瀬戸内側が工業地帯特別整備地域に指定された翌年のことである。それから約50年、同局は工業用水道事業と電気事業を手がけてきた。現在では、1日あたりの工業用水の給水量が東京ドーム1.3杯分の160万m3と全国1位の規模を誇り、県内の約80の企業や自治体に送水している。電気事業においても、所有する12カ所の水力発電所の合計出力が約5万2000kWになり、送電電力量は年間1億7000万kWhになる。300kWh/月あたり1世帯とすれば、県内の総世帯数の12分の1にあたる約5万世帯分の電力を賄っていることになる。

その企業局が新たな水力発電所として相原発電所を建設したのは、実に20年ぶりのことだった。県では地球温暖化などの環境問題対策として、循環型社会の形成を図っており、企業局としても2009年頃より本格的に相原発電所の建設の検討が始まった。そんな折、固定価格買い取り制度が導入されたことで事業性が見通せるようになり、本格的な調査に踏み切ることができたのだった。

計画から竣工までの紆余曲折

しかし、20年ものブランクで発電所の建設を知る職員もほとんどおらず、建設までの道程は試行錯誤の連続だった。例えば、発電出力を極力大きくするためには、相原ダムが常時放流している5m3/s全量を使用したいところだが、コスト面やスペースの制約から取水量は3.2m3/sにとどまった。さらに逆調整のための堰堤はそれほど高いものではないので、落差が稼げず発電出力も限られてしまう。

相原発電所と相原ダム

上:相原発電所と相原ダム。水車発電機は河岸のコンクリートのボックス内に収められている。
右下:水車発電機。水車と発電機とはベルトによって連結されている。実質運転365日程度でベルトを交換しなければならいが、コスト面でメリットがある。
左下:サイフォン式の水圧鉄管。原理は灯油ポンプと同じ。設置場所が限られるが、土木工事費が削減できる。

建設工事でも壁があった。事前のボーリング調査では予測できなかった湧水をポンプで汲み上げながら作業したり、流量調整ゲートからの放流水によって土嚢の砂が流れ出してしまうため、矢板(板状の杭)による止水対策を迫られたりした。

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市川 倫也(いちかわ・みちや)
全国小水力利用推進協議会 運営委員

1975年栃木県生まれ。河川・水文化をテーマにした雑誌の編集部を経て、現在フリーランス。第1回全国小水力発電サミットや全国小水力発電大会にも携わる。


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