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利水・治水スレ

1262とはずがたり:2016/12/26(月) 19:36:27

・ダムが壊れない理由②?基礎が岩盤と一体化している

ダムが壊れない理由の2つ目は、基礎部分にある。

近年、マンションの杭(くい)が、岩盤に達していないと発覚して社会問題となった。マンションでは、柔らかい地層の下の固い基盤にまで、決まった数だけ杭を打ちこんで、その杭の上に建物を建てなければならない。

ところが、ダムの場合はもっと徹底している。たとえば、渓谷にダムを建設するときには、渓流の表面の岩をすべて除去しなければならない。なぜなら、表面の岩は、水などによって風化していてもろいからだ。

もろい表面の岩を取り除く膨大な掘削工事を続け、頑丈な岩盤を表に出す。そして、その岩盤の上に直接コンクリートを打ちこんで、ダムをその上に作っていく。つまり、ダムの基礎は、杭などで支えるどころか、岩盤と一体化させてしまうのだ。このことも、ダムが壊れない理由のひとつなのだ。

壁の厚みもケタ違い

・ダムが壊れない理由③?壁の厚さは100m

ダムの強固さについての3つ目の理由は、壁のコンクリートの厚みがビルとはケタ違いだということだ。

ダムの壁の断面を見ると、高さと底辺がほぼ同じ長さの三角形になっている。ダムの下部では、コンクリートの厚みはダムの高さと大体同じだ。

たとえば、高さが100mのダムがあったとしよう。すると、このダムのコンクリートの厚みは、一番厚い最下部では100mにも達する。100〜200mのコンクリートの塊というのは、人間の作ったものとしては最大級の大きさであり、あのピラミッドにも匹敵する。人工物というより天然の山といったほうがいい規模だ。

私たち日本のダム技術者は、昔から机上の計算を過信しなかった。万が一の天災でも耐えられるように十分すぎる安全値をとった結果、高さと厚みがほぼ同じという、頑丈すぎるほどの構造になっている。

以上のように、次の3つの理由で、日本のダムは壊れない、半永久的に使えるといえるのだ。

1.コンクリートダムには鉄筋がない。
2.堅い地層に直接コンクリートを打って基礎にしている。
3.壁の厚みが極めて厚く巨大な山となっている。

永久に使えるというと、次のような反論が出される。

「ダムが長持ちしても、ダム湖が砂で埋まれば使えないだろう」

これは事実だ。確かにダム湖には、雨と一緒に周囲の山から土砂が流れ込んでくる。そのため、ダムにはだんだんと土砂が堆積していくこととなる。

だが、少しだけ誤解がある。ダムに砂が堆積しやすいのは、高度成長期に盛んに造られた電力ダムである。電力ダムの場合、ダムから土砂を排出する穴が用意されていない。理由は土砂が底に溜まっていてもあまり関係がないからだ。ダムのかなり上のほうまで土砂があっても、水位は高くなるので、水の位置エネルギーが確保できる。発電に問題がないのだ。

一方、電力ダムとは違って多目的ダムの場合、土砂が堆積しにくくなっている。大雨が降るたびに、ダム湖の外へ洪水を放流する際に、一緒に土砂を排出してしまうからだ。

多目的ダムには治水という目的もあるので、水を下流に放流するための「洪水吐(こうずいはき)」という特別な穴が用意されている。この洪水吐から大量の水を排出するとき、同時に、ダム湖の土砂が大量に外へ出ていくのだ。だから、多目的ダムでは土砂は堆積しにくい。さらに多目的ダムは、100年間の土砂が堆積してもいいように計画されている。

しかし、100年、200年、300年と経過すれば砂は堆積してしまう。この場合は、土砂を取り除く必要があるのだが、これは簡単に解決する。


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