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京都・京師・京洛

627とはずがたり:2018/06/17(日) 22:26:37
>>626
 EPAは15年9月18日、VWによる排ガス不正の全容を公表した。これは世界の自動車業界を揺るがす大問題に発展した。ウエストバージニア大のホームページには、不正解明に一役買った堀場製作所の装置を扱う研究者の写真が載っている。

「おもしろおかしく」が社是
 堀場製作所創業者の堀場雅夫氏は、1924(大正13)年、京都に生まれた。父、信吉氏は京大、同志社大で教鞭をとった化学者で、大阪府立大の初代学長を務めた。雅夫氏は43年、京都帝国大学理学部に入学。物理学を専攻、物理学者を目指した。だが敗戦。生活費と研究費を稼ぐため、在学中の45年に堀場無線研究所の看板を掲げた。日本の学生起業家の草分けである。停電が頻発するなか、コンデンサー(蓄電池)の開発に乗り出した。国産初のガラス電極式pHメーターの開発に成功。53年、堀場製作所を設立した。

 堀場製作所は社員の自由な発想を尊重することを社風とし、社是に「おもしろおかしく」を掲げた。これは雅夫氏の「いちばん大事な年代の、いちばん大切な時間を過ごしている職場において、生きがい、働きがいのある人生を送るということに絶対的な価値がある」という考えに基づく。社員の能力を引き出しながら、「おもしろおかしく」仕事ができる組織を模索する。

「そのためには、自分の得意なことをやることや。得意なことだったら、必ずうまく行くはず。そうしたら周りから尊敬され、精神的にも満たされます。自分の得意な面を見つけて、それをとことん突き詰めてったら、楽しいし、お金も、名誉も、満足も同時に手に入れられる。周りの人も喜んでくれる。得意なことに徹すれば、必ず未来は開ける。そやから最後に僕は『イヤなら堂々とやめろ!』と、言うてやりますわ」(日経ビシネス2014年12月29日号『遺言 日本の未来へ』より)

 雅夫氏が考えついたのが専従制だ。効率性の点では分業型の組織に劣ることを認識しながらも、社員が商品の誕生から、お客の反応を見るまでを一貫して担当することにした。商品ごとに専従する人を決めた。待遇面では1日の勤務時間を少しずつ延長して休める日を増やして「週休3日制」を一部導入するなど独特な社風をつくりあげた。

 この社風がドル箱となる製品を生み出した。肥料をつくるときの品質管理などに使われるpH(水素イオン濃度指数)メーターの開発からスタートしたが、公害問題の広がりを受けて気体の分析装置を開発。自動車の排ガス測定装置は世界に知られる大ヒット製品となった。排ガス測定装置は売り上げの4割を稼ぐ“4番バッター”になった。

 雅夫氏は経営の第一線から退くと、ベンチャー企業の育成に力を注いだ。

 堀場製作所は、仏ABX社(1996年)、仏ジョバンイボン社(97年)、独カール・シェンク社の事業(05年)、英MIRA社(15年)を買収したが、すべて相手からの申し入れだった。社是の「おもしろおかしく」を英語に意訳した「JOYandFUN」というHORIBAの企業文化に共感してくれたからだったという。
(文=編集部)


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