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筑波・TSUKUBA・菟玖波

376とはずがたり:2008/12/16(火) 18:11:33
【茨城新聞アーカイブ】
▼2 旭硝子鹿島工場 建築用製造の主力(2001年2月16日付)

 鹿島臨海工業地帯のほぼ中央に位置する旭硝子鹿島工場。全国に八つある同社の工場の中で最も新しく、関連企業を含め約千三百人が働く。生産品目は建築用板ガラス、化学品、窯業建材の三部門。板ガラスは世界最大規模のフロート設備を有し、国内の住宅・ビルに使われる窓ガラスの約四割を製造している。化学品はカセイソーダからフッ素樹脂まで幅広い。住宅用外壁材の生産も定着し、二系列を稼働させている。

 ■「フロート法」で製造

 鹿島工場の板ガラス製造は一九八一年にスタートした。溶解したガラス素地を溶融した錫(すず)の上に浮かべ、水の上に浮かせた油のように平面に成形する「フロート法」を採用している。

 フロート板ガラスの製造設備は世界最大規模で、月産四十二万箱(一箱は厚さ二ミリ、面積九・二九平方メートルのガラスに相当)、一日最大八百五十トンを生産できる。数年後に迫る定期修理が始まるまでフル稼働を続ける。

 ガラスを生産する同社の工場は大きく分けて四つ。自動車用の愛知、プラズマディスプレイなど電子関連の関西、型板や網入の京浜、建築用の鹿島。国内で使われる建築用板ガラスの約四五%は同社製で、そのうちの大半を鹿島が担う。

 板ガラスはミラーや熱線反射ガラス、強化ガラス、合わせガラス、複層ガラス(ペアガラス)などといった各種機能ガラスの素板になる。全長約六百㍍のフロート工場の周りにはこうした二次加工を施す工場が立ち並んでいる。

 ■需要伸びる機能ガラス

 「ガラスの需要はずいぶん前からオーバーキャパ。ビル開発や住宅着工戸数がどれだけ伸びるかにかかっている」と比計秀樹工場長は話す。景気に左右されがちな建築用板ガラスの中で、ここ十年ほどで、省エネ住宅などに使われるペアガラスの需要が伸びている。

 板硝子協会の九九年の統計によると、日本の住宅用窓ガラスのペア化率は約三八%。八〇%の米国や九〇%の欧州に比べると、普及率は低く見通しは明るい。

 有望株は「ロー・イー・ペア」と呼ばれる断熱や遮熱性に優れたペアガラス。表面に金属膜をコーティングする「スパッタリング」加工を施したペアガラスで、県庁舎の窓ガラスにも使われている。同社は九八年春、約二十億円を投入して世界最大級のスパッターマシンを鹿島工場に導入、ロー・イー・ペアの生産能力をアップさせた。

 ■化学品から建材まで

 鹿島工場の歴史は板ガラス製造より早く化学プラントから始まった。二十二社の化学プラントが有機的につながる鹿島東部コンビナートの中で鹿島工場は中流に位置し、塩素や水素などを近隣の化学プラントに供給する。岩塩や蛍石を輸入してカセイソーダやフッ素樹脂などを生産。耐薬品性、耐熱性、成型加工がしやすいフッ素樹脂は、プラスチック用光ファイバーなど情報技術(IT)製品に使われ需要が伸びている。

 また、プラスチックの中で、最も多くの製品に商品化できるウレタンの主原料ポリプロピレングリコール(PPG)の総合工場でもある。敷地内には堅調なウレタン製品を製造する一〇〇%子会社の旭ウレタンが立地。今夏には建設中のウレタン商品開発センターが完成する予定となっており、鹿島工場でウレタン製品の開発、生産の一体化が図られる。

 このほか、これまでの建材の中で特に売り上げを伸ばしてきた窯業系乾式サイディング材「ほんばん」を製造。「ほんばん」の生産はモルタルに代わる住宅建材として八六年から始まった。九六年秋には約九十億円を投じて工場を増設。深彫りでより意匠性の高い「ほんばん・ビーオ」の生産を手掛け、二系列合わせて月約百万枚(一枚は重さ約二十㌔、厚さ十二ミリ、縦三千三十ミリ、横四百五十五ミリに相当)を生産している。

◆概要メモ◆

・所在地 神栖町東和田
・操業開始 一九七五年
・敷地面積 八十三ヘクタール
・生産品目 各種板ガラス、住宅用サイディング材、カセイソーダなど各種化学品


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